読書の記録 2021/46週 11/8(月)~14(日)

このところの2~3日は、ほとんど本を読めていません。
この記事を早く書き上げないと、落ち着いて本を読むこともできないといったところでしょうか。
大したことを書いているわけでもないのですが、最後は何となく尻つぼみになってしまいました。書きたいことを全て書こうと思うと、ものすごい量になってしまいますが、私の能力が追い付いてきません。
できれば、もう少し要点を絞って、短い文章にしたいところです。

本の記録 借りてきた本・買ってきた本

今週買った本

図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ 中屋豊著

www.shuwasystem.co.jp

行きつけの書店で、ポイント3倍につられて、何か面白そうな本があったら買っちゃおうかなーと寄ってみました。
最近読んだ本の中に、吃音も含めて、発達障害にビタミンやらDHAが効くようなことを書いてあって、それなら自分で実証実験をしてみるかと思ったのです。
サプリメントを買うのですが、日本のものはとても高い。アメリカのiHerbという通販を利用するのに、ある程度まとめないと送料がかかってもったいないので、自分には何が必要なのかいろいろ調べてみようと思っていました。
今まで本屋に行く度にこの手の本を探ってみるのですが、参考になるほど詳しく書いてあるものは無かったのです。
たまたま手に取ったこの本。あれ?他のものと少し毛色が違う。ずいぶんと詳しく書いてあるじゃないですか。前書きを読んで見たら、項目によっては大学の教科書以上に突っ込んで書いてあるとのこと。衝動買いをするには申し分ありませんでした。

前週までに図書館で借りていた本

自閉症革命 マーサ・ハーバート、カレン・ワイントローブ著
・60歳からのフランス語入門 滝沢孝幸、大岩昌子著
・13歳からのアート思考 末永幸歩著
・だいたいで楽しいフランス語入門 稲垣正久著
・それでも、日本人は「戦争」を選んだ 加藤陽子
・平等バカ 池田清彦
・果糖中毒 ロバート・H・ラスティグ著
・あなたの脳の話 神経科学者が解き明かす意識の謎 デイヴィッド・イーグルマン著

今週、図書館で借りてきた本

・きみの体は何者かーなぜ思い通りにならないのか? 伊藤亜紗
・へんてこりんな地球図鑑ーおもしろくてためにならない!
・街角図鑑
・街角図鑑ー街と境界編

今週の4冊は、すべて大山ちこ (id:chiko_yama) さんの紹介によるものか、そのシリーズのものです。

chiko-yama.hatenablog.com

詳しくはちこさんのブログをご覧ください。私が書くよりも、ずっとこの本を読んでみたくなると思います(笑)。

読了

きみの体は何者かーなぜ思い通りにならないのか? 伊藤亜紗

www.chikumashobo.co.jp

平等バカ 池田清彦

www.fusosha.co.jp

13歳からのアート思考 末永幸歩著

www.diamond.co.jp

読書の記録

まずは「きみの体は何者かーなぜ思い通りにならないのか?」から。
著者の伊藤亜紗さんは、障害を持った人たちがどのようにして自分を取り巻く世界と関わっているのか、例えば目の見えない人や耳の聞こえない人がどのように世界を認識しているのか、そういったことを研究している研究者です。
ご自身も吃音者で、吃音についても研究の対象になっているようです。
私は伊藤亜紗さんのファンなので、この「きみの体は何者かーなぜ思い通りにならないのか?」を買おうかどうか迷っていました。結局、買わなくても良いみたいです。決して、内容に乏しいとかそういう事ではないです。
今まで伊藤亜紗さんが書いてきた本を、主に子供(中学生くらいかな)向けに優しく書き直したという感じです。とても良い本だと思います。
著者自身が吃音者なので、吃音のことが中心です。
障害を持っているということがどういうことなのか、なんとなくわかるような本だと思います。
その何となくがとても重要なんです。世界観といっても良いかな。
これを何となくでも理解できていないと、これから先、障害について勉強しても、なんだかわからないまま、もしかしたら誤った認識を持ってしまうかも知れないなと思っています。
別に特別に勉強しなくても、その何となくがわかっていれば、障害を持った人と接しているだけで、いろいろなことが分かってくると思います。
そして、もしかしたら、自分にも思うように動かない部分があることの理解にもつながるのではないかなと思います。障害ももしかしたら、健常者の「何となく思うように動かせない」部分の延長なのかもしれません。
とても薄っぺらい本なので、あまり気負わずに読むことができます。
何かこういったことに少しでも興味がある方は、是非読んで欲しいと思う1冊です。

「平等バカ」の著者はホンマでっかTVでお馴染みの池田先生。
私もこの平等というものに少し疑問を感じていました。
もともと人は平等になんか作られていないし、平等を主張するよりも、状況を判断して自ら引き下がることも必要だと思うし、その方がよっぽど社会がうまく流れて、もしかしたら自分への恩恵も大きくなるのかなと思っています。
例えば、平等というのとは少し話がずれてしまいますが、このブログは女性の読者さんが多いので忖度の意味も若干込めて(笑)、私は男性よりも女性の方を少し優遇した方が世の中はうまくいくと思っています。個人的には女性にはいつも機嫌よくいて欲しいなと思いますし、そのためなら少しくらい男が窮屈な思いをしても良いのではないかと思っています。男は優遇されなくても自分で頑張ればよい。

にゃー将軍 (id:stoolpigeonn173) さんの記事が衝撃的でした。

okawariwo.com

マミーブレインと言って、女性は妊娠から出産にかけて、最大で7%も脳が委縮してしまうことがあるそうです。
それだけすり減らして生きているんだなと思うと、自分も女性をすり減らして生まれてきていることですし、やっぱり女性は大切にしないといけないなと思うのです。
決して、子供を産まない女性は大切にしなくても良いということにはならなくて、体の仕組みがそうなっているのだなぁと、感嘆しているのです。
そして衝撃的(笑劇的?)だったのがまる (id:akayamaqueen)さんのこちらの記事です。

fatbottomgirl.hatenablog.com

スーパーで自転車の駐輪場所を強面酔っぱらいじじいに横取りされたまるさんがとった行動は!!!
気持ちはわかるけど、子供の目の前で自転車を蹴っ飛ばしてはいけません。
ここは冷静になって、むかつくじじいの自転車からサドルを引き抜き、ひっくり返して、電柱の陰から覗き込んでヒヒヒと笑っているのがちょうど良いのではないかと思います。

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というか、こういう場面では、女性を圧倒的に優先させてあげて良いと思うんですけどね。特に小さな子供を抱えているときは大変ですよ。
声を大にして言いたいのは、こういった強面じじいがいるから、強面おじさんの肩身が狭くなるのですよ。強面の人は、実は優しい人が多いのです。強面の私が言っているのだから間違いありません(笑)。
私は神様なんてクソくらえと思う方ですが、神様がいるとしたら、やさしい人は他人から付け込まれそうなので、神様は優しい人の顔を怖くして守っているんだと思っています。

あともう一つは、「『自分だけの答え』が見つかる 13歳からのアート思考」ですね。
まぁ、いちいちケチをつけるものでもないとは思いますが、ちょっと嫌な気持ちになってしまったなぁ。間違いではないかも知れないけど、学校の教科としての美術の存在を、なんとか持ち上げているようにしか思えないのです。
そもそも、アートというものの定義をはっきりさせておかないと、正しく伝わらないと思うんですよね。この本を称賛している人たちは、その定義をわかっているからなんだと思います。曖昧なまま読み進めていくと、よくわからないまま、騙されているような気持ちにもなります。
先週に読んだ「他者の靴を履くーアナ―キックエンパシーのすすめ」で、少しアートという言葉に触れていて、アートというものは美術や芸術という意味の他に、想像することや想像して出来上がったものというニュアンスがあるようです。ここを踏まえないと、何も伝わってこない。少なくとも私には。
著者はこれからの教育には、何よりもアート(美術)が教科として大切なのだと主張していますが、実際には、少なくとも私が学生の頃に受けた美術の授業では、絵が上手いか下手かの分別しかしていなかったと思います。学校の教育というのは、どうしても教師による評価というものがついてきます。本当はもっと自由にならなければならないのに、あまりに不自由すぎて、才能の目を摘んでしまうかも知れないです。
この本では、美術の対極の教科として、数学をあげています。数学は答えが一つ。美術は答えはない。現代社会では答えのない課題に取り組むのが重要。でもね、数学って答えは一つではないです。結論は一つかも知れませんが、その結論に至る過程は無数にあります。
その理屈を積み重ねる過程の一つ一つが答えなんです。けっして答えは一つではない。どの過程を通るか、そこにはものすごく高い想像性があると思うし、私には、数学とアート(美術)が対極のものとは到底思えません。
まぁ、正しい結論があるがゆえに、数学は教科としての評価はしやすと思います。それ故に、答えは一つととらえられがちになって、それはそれで問題かなと思いますが。

自分でいうのもんナンですが、私は数学や物理が得意でした。
でも、もしも答えが一つだったら、私はここまでできるようにはならなかったと思います。とにかく暗記が苦手なんです。公式もあまり覚えることができませんでした。
受験生の頃は、某通信添削の講座を受講していましたが、添削者からのメッセージ欄にはよく、個性的な答案だねと書かれていたものです。それを面白がって認めてくれた方もいれば、お前の解答では受験では通用しない、もっと基本を学ぶべきと書いてあった時もあります。しかし、公式や解法を暗記できない私としては、与えられた問題を前にして、常に想像力を持って対峙してきたわけでして、それはすでに著者が言うところのアートなのではないかなという気もします。

結局この本は、美術関係者が教科としての美術の価値を高めようとしているだけのように感じますし、私としては、著者が美術を通してのみ可能だと主張していることは、実は他の教科でも可能なんだよね、そう思うのでした。

言いたいことはまだまだありますが、ちょっと長くなってしまったので、これくらいにしておきたいと思います。