年代物のボジョレーヌーボーを飲んだ話

食べ物の旬。
やっぱり、旬のものはおいしいですね。
この「旬」ですが、「はしり」「さかり」「なごり」の3通りがあります。

「はしり」 まだ市場に出始めたばかりの頃 
「さかり」 最盛期で大抵は一番おいしい
「なごり」 そろそろ旬も終わりかなという頃 ものによっては熟成が進んでさらにおいしくなっているかも

出始めたころの「はしり」というのは、正直なところ、あまりおいしくないものもあります。でも、あぁ、今年もまた出てきたねぇと四季のうつろいを感じて、ちょっぴり嬉しくなります。
「初物を食べると長生きする」なんて言われてしまったりして、まだまだ値段も高いし、それほどおいしくもないのに、それでも旬のはしりを愛でる日本人の気質。

最近はそれほどでもないようですが、ボジョレーヌーボーは日本では大人気ですね。
世界的にはそれほど話題にもならないようですが、日本人はボジョレーヌーボーが大好き。時差の関係で解禁されるのがどこの国よりも早いというのもあるのでしょうけど、日本人の「初物」を愛でる心情が影響しているのではないのかななんて思ったりして。

で、何となく買ってきてしまいました。1000円位のがあったらと思っていたのですが、こちらは西友で1080円(税別)。

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早速いただきました。おつまみは柿の種。何の風情もない(笑)。

正直なところ、やっぱりあまりおいしくはないなぁ...(笑)
こんなものでしょう。

ずいぶんと前の話。スーパーで働いていた時の話ですけどね、ボジョレーヌーボーが1本だけ残ってしまった時があったのですよ。こんなの時期を過ぎるとそのままでは全く売れなくなってしまいます。時期を見計らって値引きして処分しなければならないわけですが、その残りの1本の値引きを後でやるつもりで、一旦バックヤードの方へしまってしまったのですね。それが失敗でした。
当時はものすごく忙しくて、やることが多すぎて、しまったことをすっかり忘れてしまったのです。
棚卸の時に、あ、そう言えば、と気が付くのですが、棚卸の時にしたって忙しさ満載でありまして、やっぱり後回しになって忘れてしまうのです。
その繰り返しで3年経ち、その1本の残りがいつの間にかビンテージワインになってしまいました。(笑) 3年くらいではビンテージとは言わない???(笑)

ボジョレーヌーボーって、早めに飲んだ方がおいしいっていうじゃないですか。
値引きするとは言え、もうさすがにこの年代物のワインを売り場に出すのはちょっとなぁと思い、自分で買っちゃうことにしたのです。

飲んでみるとやっぱりまずい。


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あまりに不味すぎて、蓋を開けたまま放置してしまったのです。
それから何日経ったんだろう?
2~3日?1週間?
やっぱりそのまま捨てるのは忍びない。不味いものに寛容な私です。お料理にでも使えるかなとか、いろいろ考えましたが、とりあえずちょっと飲んでみました。

ん?おいしい! すごくおいしい!

香りもすごく立っていて、とてもおいしいのです。へぇ~!っと新しい発見でした。

放置して酸素に触れているうちに、デカンタージュした時と同じような効果が出てきてしまったのかなと思いました。素人の勝手な思い込みです。たぶん、ボジョレーヌーボーデカンタージュには向かないワインだと思うのですが、きっと、3年寝かしてしまったために、香りが閉じてしまったのでしょう。そもそも、3年物のボジョレーヌーボーを飲んだ人などなかなかいないような気もします。

おうちに飲まずにしまってあるボジョレーヌーボーがありましたら、是非ともお試しください。なんてね(笑)