注目していた天才お笑い芸人が献血を続けている理由、これが私のとよく似ていて、なんだかとても共感してしまった。

中野信子さんだか植木理恵さんだか、誰が言ったのかはちょっと憶えていないのですが、お笑いを見に行く人は笑いたくて見に行くのだって。
逆に言えば、ストレス発散に怒りたい人もいるわけで、そういう人って怒るネタを探してモンスタークレーマーみたいになっちゃうんだろうな。
そういう意味では、お笑いを見に行く人の方が断然健全だよなと思ったのです。
正直なところ、最近の若い芸人さんたちがどうも苦手で、くだらないと思っていた自分がいたわけでして、これって少しヤバいなと思ってしまいました。

もう40年くらい前になりますが、漫才ブームがありました。たくさんのお笑い芸人が人気者になり、東京ではB&B人気がすごかった。でも、当時まだ小学生だった私は、圧倒的にツービートが大好きでした。ツービートというよりもビートたけし。なんと言うか、ときめきに近い気持ちでしたね。完全に圧倒されていました。最近のたけしさんは、やっぱりちょっと年をとってしまったなという感じがすごくて、ちょっと寂しいです。何でもいいからネタをやって欲しい。

最近は、最近の人ではないけど(笑)、なんでかフラメンコの堺すすむさんみたいな、何でもないようなものにとても癒されます。


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あとはU字工事が大好き。ごめんねごめんね~


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お笑いブームと呼ばれるようになって久しいですね。最近の若い芸人さんについては、お笑い芸人がひな壇に上って出てくるようなテレビ番組はあまり観たいと思いませんが、ちゃんと練ったネタをやっていると、ちょっと観てみたくなります。

で、たまたま見てしまった蛙亭にぶったまげました。久しぶりにググっと気持ちを持って行かれました。
何がスゴイかというと、ネタは女性のイワクラが書いているということなのですが、それがとても気持ち悪い。そして、それを見事に表現してしまう相方の中野もまた気持ち悪い。こいつら天才だと思いました。この気持ち悪さがとても心地良い、というわけのわからない感情が芽生えました。


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この蛙亭の女の子の方、イワクラがセブンルールというテレビ番組に出ていたんです。
セブンルールというのは、「“今、最も見たい女性”“今、最も見てもらいたい女性”を7つの「ルール」で描き出すドキュメント!」(番組ホームページより抜粋)なんだそうです。ルールというのは普段やっていることくらいの意味です。
私は、芸能人って作品が全てだと思っているので、その人となりはあまり興味がありません。芸人ならネタやってなんぼ。プライベートなことにはほとんど興味ありませんし、何か極悪な犯罪でもやったのならともかく、例えば不倫とかでも、そんなのこっちの問題ではないくらいに思っています。ネタが面白くても、自分の言葉で話したらつまらない、そういう事ってよくあります。
だからこの手の番組に芸能人が出ていても、あまり興味を持ってみることはないのですが、今回はラジオを聴くように、BGMのかわりにテレビを聞き流していました。そしたら、意外な言葉が耳に飛び込んできて、ついつい、最後まで観てしまいました。

前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。

その時の番組はTVerで12/14まで観ることができます。 

tver.jp

彼女が7ルールとしてあげていたのが、こちらです。(番組ホームページより抜粋)

  • 11日1食
  • 2新ネタは出番直前に相方に伝える
  • 3毎日 徳を積む
  • 4なまりはとらない
  • 5仕事の空き時間は献血に行く
  • 6おすすめの物はプレゼントする
  • 7コントで日本一になる
  • www.ktv.jp

気になったのは5の「献血」です。時間があると、献血によく行っているそうです。献血をやるようになって、もう10年くらいになるのだとか。
献血について、番組内で彼女が話していた言葉です。

「人が優しいので心を癒すために来てます。」
「自分は存在していてもいいんだと思える。」
「こんな私でも優しくしてくれるんだと思える。」
「世の中のためにもなっているので、こんなに最高なことはないなと…」

あー、と思わず声が出てしまいました。
私と同じ。

献血する動機って、よく聞くのが「誰かの役に立ちたい」とか、病気で苦しんでいる人のためというのが圧倒的に多いと思います。たぶん、だれでも一番最初はそうなんでしょうけど、献血を続ける理由はそこではないのだと思っています。少なくとも私は違うのです。

誰かを助けるためではなくて、自分が救われているのです。

献血ルームにいる人って、みんな優しい。
スタッフの皆さんは、とても気を遣ってくださいます。まぁ個人差はありますが、概ね優しい言葉で話しかけてくださいます。
スタッフだけではありません。
献血をしにやってくる、それだけでとても優しいじゃないですか。
そう、献血ルームって、優しい人しかいない、そういう場所なんです。
とても空気が穏やかに感じます。ギスギスしている感じが全く無い。
家の外に出ると、どうしても落ち着かなくなってしまう私ですが、ここでは、始めた頃はドキドキしていましたが、慣れてきたらとてもゆったりと過ごせるようになりました。

そして、優しく気を遣っていただいていると、自分のような何の役に立たない者でも、生きていてもいいのだなと思えてきます。

他の人達の献血の体験談等を読むにつれ、私とその人たちとのあまりの違いに、そんなことを感じている私はやっぱり世間からは、ずれているのだなと思っていたものですが、ここにも私と同じような気持ちでいる人がいて、なんだかホッとした気持ちになりました。

繰り返しますが、救われているのは私の方なのです。献血という仕組みがあるということに感謝しておりますし、そこで働いているスタッフの皆さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。

以上、人気お笑い芸人でも、私と同じような気持ちで献血に通っていることに、驚きとともに、ものすごい共感の気持ちを抱いてしまったという話でした。

前置きが長くて本題がサッと終わってしまう、いつものことではありますが、自分で書いているとはいえ、なんだかなぁと思うのでした…