先日の記事の補足と、魚のアラについてちょっとだけ

先日の記事がすこし無責任なものになってしまっているので、少し補足したいと思います。
こちらの記事です。

tohost3250303.hatenablog.com

マグロのアラとして売っていたものを生食で食べた記事ですが、けっしておススメできることではないと、お伝えしなければなりませんでした。
アラというものは加熱用として売っていますので、商品化するにあたって、どのくらい衛生に気を遣っているか、何とも言えません。生食なら包丁もまな板も、衛生にはこれ以上ないというほど気を遣っているはず。加熱用ともなれば、ややその意識が低下していても仕方ない。
また、冷凍のマグロの場合、冷凍の状態でのこぎりを使って切っています。そうすると細かい切りくずがでて、これが細菌を持つことになってしまいます。通常は解凍するときにこのくずを洗い流しますが、加熱用となればその処理をする必要もありません。
私は念のため、塩水で洗うようにしていますが、それで大丈夫という保証もありません。
お店に聞いてみても、たぶん、加熱して食べてくださいとしか返ってこないと思います。わたしが店員ならそういう返事をすると思います。
全ては自己責任です。万が一、お腹が痛くなったとしても、それをネタにお店にクレームをつけるということもできません。もしも私もやってみたいという方がおられたら、その辺の事情をご理解の上でやるようお願いいたします、

何人かの方には反応していただいて、ブコメもいただいたのに、大切なことを書き忘れていたこと、とても反省しています。

いただいたコメントに、アラというものがどういうものかわからないというものがありましたので、簡単に解説したいと思います。
一言で言えば、普通なら食べないで捨てちゃう部分です。

頭とか三枚おろしにしたときの骨の部分とか。お刺身用にするなら、筋が強くて食感が良くない部分とか、血が固まっている部分(血合いと言います)だとか。

骨や筋に近い部分って、とてもおいしいです。だから、アラを外す時は、丁寧に処理しないと、おいしい部分まで切り取ってしまうことになります。もったいないです。
例えば、東京では昔、「江戸っ子がこんな油臭いもん食えるか!」と言って、まぐろの大トロの部分は捨てていたなんて話もありますね。本当かどうかは分かりませんが、私の父や祖父は本まぐろのトロを食べることはなかったですね。メバチマグロの赤身が好きだった記憶があります。私はとろ大好き。でも、大トロよりも中トロくらいがいいな。

まぐろの大トロって、お腹の部分で、とても筋っぽいのです。包丁の入れ方を間違えると、食べた時に口に筋が残って、あまり気持ちの良いものではない。
今回のまぐろのあらは、包丁の入れ方を知らないために筋が目立ってしまった、それだからアラに入れてしまった、そんな感じでした。筋が目立つようなサクどりをしてしまっても、刺身に切りつける時に切り方を工夫すれば、形は少し歪になりますが、おいしくいただくことはできます。最悪でも、ブツ切りにしてしまえば良い。本当にもったいない。

アラは普通なら捨ててしまう部分と言っても、骨はコラーゲンを含んでいますので、煮出すととてもいいだしが取れますし、魚の筋なら加熱すればすぐにやわらかくなります。簡単に捨ててしまうのはもったいないです。アラをちゃんと売っているお店は、偉いと思います。
3枚おろしに失敗して骨に身がたくさんついてしまったら、スプーンでかきだして叩いて片栗粉をまぶして軽く味付けをして、団子にして汁物に入れてしまいましょう。生で食べられるなら、叩いて温かいごはんで食べれば、それだけでご馳走です。

最近、魚がどんどん高くなっていますので、ついついアラに心を奪われてしまう私です。あらあら…。
面倒くさいけれども、とてもおいしいので、気持ちに余裕のある方は是非とも試していただきたいです。

魚の種類として、アラという名前の魚もありますが、そのアラのアラとなると、なんだかややこしいですね(笑)。まぁ、それはまた別の話。

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これはかつおの頭