言葉の力・言葉にしてみたら...

その昔、経済人類学者の栗本慎一郎は、自著「パンツをはいた猿」(だったと思う)で、こんなことを言っていました。
「人間は何でも知っている。全て遺伝子の中に組み込まれている。そう、皆天才なのだ。ノーベル賞を取るような人と、凡人の違いは、その遺伝子の中に組み込まれている情報を言語化した、ただそれだけのことなのだ。」(確かこんな感じだったと思います。)

記憶が曖昧なので、違っていたらごめんね。

逆に言えば、言語化することがいかに難しいかということにもなるし、それができれば評価も上がるというものです。

漠然とした思いは、言葉にしてしまいましょう。何か夢を持っているなら、それを言葉にして表すのは、その夢をかなえるのに、ほんの少しばかりかも知れませんが力になるかも知れません、

また、何か漠然と不安を抱えているなら、その不安を言葉にしてしまうと、案外とどうでも良いことで悩んでいたと気が付くかも知れません。
知らんけど。

私はもう何年も、まともにお酒を飲んでいません。
せいぜい、缶ビールを1本か、度数の高いお酒ならなめる程度です。
酔うと体が怠くなるし、あとは食欲が止まらなくなってしまうのです。
食べても食べても、まだ食べたい。
なので、意識的にあまりお酒を飲まないようにしていました。

ところが先日、ほしさん (id:star-watch0705)が何とも私をお酒の道に誘うような、ステキな記事をあげているではないですか!

star-watch0705.hatenablog.com

面白いですね。アルコールを抜きにして、「酒を飲んでいるかのような」雰囲気に近づきたい人がいる。一方で、酒を飲みながら、酒とは真逆の「清らかな水のようなもの」を求める人がいるわけです。アルコールが含まれてようとなかろうと、誰もが酒を通じて、どこか向こう岸を眺めている気がして、なんだかんだ疑似的な感じがします。

みんなで疑似的に酒を飲もう。 - 口から出まかせ日記【表】

最近の私は、もみじさんがブログに書いていた、業スーのノンアルビールを飲むことが多いのです。もみじさんは、これはただ麦汁に炭酸を混ぜただけのものとしていましたが、それでもこれはこれでとてもおいしいと思っています。何となく、一番搾りのとれたてホップに香りが似ているような気がします。
しかし、お酒ではない。自分としては、これをお酒の代わりに飲むという感覚にはならない。新しい別の飲み物なのです。
お酒というのは、自分の中では、アルコール独特の喉を通る時の感触があるし、喉を通った後に香りが逆流して鼻を抜ける、これがとても気持ち良い。たぶん、アルコールの揮発性が何か役割を演じているのではないかなと思っています。
逆流してきた香りが鼻を抜けるのは、ある程度度数の高いお酒でないと、そのような現象は置きません。ビールや缶チューハイではなかなか難しいかも。最低減、日本酒くらいの度数が無いとダメかな。

一方で、初めて越乃寒梅を飲んだ時、こりゃ良い香りのするおいしい「水」だなと思ったものです。アルコール度数だけ見れば、十分にのどを刺激するし、鼻を抜ける香りも十分にあります。しかし、癖が無さ過ぎて、よく言えば洗練されていて、あまりにもマイルド過ぎたのです。これはきっと、酒呑みには物足りないのだろうな。

そんなことを考えながら、ほしさんの記事を読んでしたら、思わずこんなことを言葉にしてしまったのです。

みんなで疑似的に酒を飲もう。 - 口から出まかせ日記【表】

のどごしもその後に鼻から抜ける香りもお酒ならではのものだと思っています。酔うと体が怠くなるので、それが嫌であまり飲まなくなったけど、この記事を読んでいたらライ・クーダーでバーボンを飲みたくなりました、

2021/12/17 21:43

ライ・クーダーでバーボン。
何と言うか、酒臭いのどへの刺激、鼻へと逆流する香り、思い浮かんだのがバーボンでした。しかも安酒、アーリータイムス。それに合う音楽はライ・クーダーかなぁ。


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実際に言葉にしてしまったら、それ以来、ライクーダー、アーリータイムス、ライ・クーダー、アーリータイムスと、頭の中でぐるぐる回り出してしまいました。何かに取りつかれたように、気になって仕方なくなってしまって。
もう、仕方ない、買ってきちゃいましたよ。もうこうなったら飲むしかない。

でもね、この動画を見てビックリしました。昔は3700円もしたんですね。しかも、日本での発売元はサントリーだったんですね、今はアサヒビールだけど。ちなみに税別990円で買ってきました。

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大学生の時に、高校の部活の仲間たちと集まってお酒を飲む機会がありまして、私はバレー部だったのですが、男バレ女バレ入り乱れての大宴会。皆自分で飲みたいお酒を勝手に持ち寄ったのですが、そのとき私が持参したのがアーリータイムスでした。
無造作に置いてあるアーリータイムスを見て、後輩女子が叫びました。

「だ~れ~!?こんなETなんて安酒持ってきたのは!」

私が持って来たと知っていた後輩連中は、やっべ~って顔しているし。
いやいや、私はとてもやさしい先輩ですよ。そんなことで怒ったりはしません。
でも、事情を知った彼女は、その後はずいぶんと小っちゃくなっていましたね(笑)。

お酒なんて、高けりゃいいってものでもないし、場合によっては安酒の方が癖が強くて心地よいということもあるものです。
それに、アーリータイムスは松田優作が愛したお酒ですよ。ファンにとっては、それだけでも飲むに足りる理由だと思うし。お酒というものはそういうものです。

ちなみに、私は松田優作の特別なファンというわけでもありません。
テレビドラマの探偵物語の工藤ちゃんは大好きだったけど、コアな松田優作ファンは、探偵物語は邪道なんだそうです。


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だいぶ脇道に逸れましたが、念願のアーリータイムスを久しぶりに飲みました。
もう30年ぶりくらいになるかも知れません。
大学生の頃は、こんなのロックかストレートで、しかもコップ酒でガブガブいっていたものです。でも、今回飲んでみて、こんなに強かったっけ?というくらい、喉への刺激が強い。とにかく強い。のどへの刺激も、鼻を抜ける香りも、抜群に気持ち良い!サイコー、ほしさんありがとう!(すでにちょっと酔っぱらっている)

ライ・クーダーもかけました。
ライ・クーダーは、自分の中では、深夜の首都高を流す時用の音楽だったはずなのですが、バーボンにも合うね。もちろん、飲みながら首都高を運転することはありません。大丈夫でっす。この曲、大好き。


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ライ・クーダーをかけながらのアーリータイムス、それに加えて、なぜかテレビは映画「セーラー服と機関銃」でした。

か・い・か・ん...