歩くのをやめてしまいたい

数年前までは、私はいつ死んでもおかしくないくらいの不健康。いわゆるメタボでした。
ある時、家から往復20分くらいのところまで買い物に行った時、家に着く頃には足が痺れて歩けなくなってしまったんですね。
こりゃまずい、ということで、歩くのを習慣づけて、少しずつ距離を伸ばしていったのでした。

他にもいろいろなことをやったので、歩くことがどのくらい効果があったのかは、何とも言えませんが、おかげさまで120㎏近くあった体重が今では80㎏くらいになりましたし、健診でも血糖値や中性脂肪など、目も当てられないような数値だったのが、今では特に異常は見られなくなりました。

歩くことだけに関して言えば、1日10㎞程度歩いていた頃が、一番体重の減少がすさまじくて、食べても食べても、飲んでも飲んでも、痩せ続けていました。
何か病気にでも罹ってしまったのかと不安になるくらいに。
(健診では、特に問題なしだったのですけど。)

こうなってくると、これ以上歩くとどうなるのか試してみたくなってきまして、どんどん距離を伸ばしていったんですね。最大で往復52㎞。1週間で100㎞を超えるような歩き方をするようになりました。
ところが、これだけたくさん歩くようになってくると、どういうわけか、逆に体重が増えてきてしまったのです。

何かの本で、1日1万歩までなら、健康に寄与する、それ以上になると必ずしも健康的ではない、というような記述を読んだことがあって、まさしくそれでした。
当時の私にとっては、健康=体重を減らすこと。
1万歩というと、だいたい6~7㎞くらいでしょうかね。時間にして1時間半くらいです。

その本にはその理由は書かれていなかったのですが、今になって考えてみると、もしかしたら鉄やマグネシウム等のミネラルの無駄遣いなのではないかというような気がしています。
例えばマグネシウム不足が原因と思われるお腹のみぞおちの辺りの痛み。
これは長時間の空腹や、たくさん歩いた時に、よく現れる症状でした。
その時は、この痛みは血糖値が低くなって起こる症状なのかなとも思いましたが、痛みが出た時に血糖値が上がるようなものを食べてみても、特にその痛みが引くことはなくて、つまり血糖値が直接的な原因ではなかったようです。
それで、最近自分なりにわかってきたことなのですが、空腹で血糖値が下がってくると、今度はエネルギーを糖ではなくて、ケトン体から作り出そうとします。
ケトン体のエネルギーの代謝マグネシウムが必要なのだそうです。

もともと、みぞおち辺りの痛みはありましたが、たくさん歩くようになって顕著に現れるようになりました。つまり、たぶん私はもともとマグネシウムが不足していたのでしょう、そこに加えて、マグネシウムを大量に消費してしまうようなことをしてしまったのではないかということです。
マグネシウムは体の中のたくさんの生体反応に関与しています。
何となく体調が悪い、もしかしたらマグネシウム不足かも知れません。
痛みが出るほどとなれば、きっと枯渇していて深刻な状態だったのではないかと想像できます。

できれば歩くのもほどほどにできれば良いのです。歩きすぎないこと。
でも歩き始めると、どうしても距離を意識してしまうのです。

忌野清志郎さんが生前に、テレビのドキュメント番組で、なぜそのようなド派手な格好を続けるのかと問われて、「ド派手な格好で売れちゃったもんだから、やめるわけにいかないんだよね。やめると手抜きだと言われそうでさ。本当はやりたくないんだけどね」と仰っていました。
私の場合は、健康のために歩くことを始めたつもりが、今となってはそれを止めちゃうと、自分が自分ではなくなってしまいそうな、そんな気持ちなのです。誰かに手抜きだと指摘されることはないと思いますが、自分が自分で手抜きだと思ってしまっているのかな。

本当は外をのこのこと歩いているより、家の中でゴロゴロしている方が好き。
それならばマグネシウムを無駄に使うこともなくなるでしょうし、その方が健康的な気もします。家の中で最小限の運動、筋トレをやった方が良いのかなと。

もともとは歩くことは好きではないし、外出も好きではないし、やめることができれば、それが一番良いような気もしますが、今は何とかはやる気持ちを抑えて、1週間に80㎞程度までにおさめています。

歩くことはマインドフルネスを兼ねているので、歩くことをやめるなら、またマインドフルネスを復活させようかな、ちょっとヨガっぽいこともやってみようかなと思っています。

あ、歩くことの理由をもう1つ付け加えておくと、それは交通費の節約なのでした。
それも忘れちゃいけなかった...。


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