米粉パンのススメ③ おいしい食べ方

米粉パンの最大の欠点と言えば、乾燥しやすいことと、固くなってしまうこと。

考えてみれば、ごはんと同じなんですよ。主原料がお米ですからね。

ごはんだって蓋をせずに放置すれば、カピカピに乾燥してしまうし、時間が経てば固くなってしまいますものね。

対処法はパンもごはんも同じ。
温めてあげれば良いだけです。
炊いてから時間が経ってぼそぼそになったご飯は、電子レンジでチンする、もしくはチャーハン等で加熱してあげれば、またおいしくいただけます。乾燥してしまった場合だって、ちょっと水を振りかけて加熱してあげたら良いのです。

炊く前のお米のでんぷんは、βでんぷんと言って、固くてぼそぼそしています。私は生米を食べたことがないので何とも言えませんが、とてもおいしいとは言えないものらしいです。そしてそれを加熱すると、αでんぷんと言って、ふっくらモチモチした食感に変わります。

そして少しずつおいしいはずのαでんぷんが、おいしくないβでんぷんに変化してゆきます。これがお米、もしくは米粉パンが固くなる原理です。
再びβでんぷんに戻ってしまっても、これを加熱すれば、またαでんぷんに変化します。

つまり、米粉パンも同じ。
フワッとラップして電子レンジでチンする。オーブントースターで軽く焼く。
私は面倒な時は、フライパンで焼いちゃいます。これでも十分にでんぷんがα化されます。
私は冷めてぼそぼそになったご飯でも、割とおいしくいただけますので、米粉パンも完全に固くなっていなければ、無理なく食べられます。
しかし、大半の人はそうでないらしい。

それなら、どのくらい温めれば良いかという話ですね。

実は、米粉パンの焼きたては、(個人的には)意外にもおいしくないです。
おいしいのは表面のカリっとしたところだけ。中身はもちもちし過ぎていて、パンを食べているという感じではなくなります。餅というかういろうというか。
この状態ですと、包丁で切ることもできないですし。無理に切ろうとすると、つぶれてしまいます。

しばらく時間をおいて、でんぷんがほどよくβ化したくらいがおいしいのです。

つまり、温める時も、やりすぎるとαでんぷんばかりになってしまって、餅、もしくはういろうのようになってしまいます。
電子レンジの場合、機種やワットによっても違ってきますが、軽くラップで包んで20秒からせいぜい30秒くらいのものです。
オーブントースターやフライパンで温める時も、温めすぎには十分に注意してい下さいね。

やきたての米粉パンは、すぐに型から取り出して、冷まします。
しかし、乾燥するからと言って、十分に冷めないうちに容器に入れて蓋をしてしまったり、ラップや袋で包んでしまうと、結露して表面がべちょべちょになります。
その対策として、私はいつも、さらしにくるんで冷ますようにしています。
そうすると、乾燥は適度に抑えられますし、冷ますことの妨げにもなりません。

もしも温めすぎてしまった時も、このようにすれば良いのではないかと思っています。布に包んで、しばらく置いてほどよくβでんぷんになるまで待つのです。

十分に冷めたら、あとは蓋つきの容器でも、袋でも、ラップでも構いません。
乾燥しないように、十分に注意してくださいね。

とりあえずはそんなところです。