私が幸水好きな理由

こちらは川崎の直売所で買った新星梨です


私の梨好きについて書いたこちらの記事。

tohost3250303.hatenablog.com

え?豊水幸水の違いがわかるの?

というブコメをいただきました。

え?なんで分からないの?
皆さんはわかりますか?

な~んてね、私も絶対に自信があるというわけでないです。
何となく、豊水よりも幸水の方が、味がぎゅっと詰まっているという印象があります。

ちょっと自信が無いので調べてみると、豊水の方が大きくなるそうですね。
つまり、大きくならない幸水の方が味が詰まっているというのは、可能性としてはありなのかなと思います。

今ではさまざまな品種の梨が出回っていますが、私が子供の頃は、今はほとんど見ることもなくなってしまった長十郎と、あとは幸水、20世紀くらいなものだったと思います。

私は子供の頃、とても体が弱くて、ちょっと風邪を引いただけでかなり高い温度の発熱をしたり、脱水症状で食べ物飲み物を受け付けなくなったり、まぁ、いろいろと手のかかる子供でした。
そしていつも大人が怖かった。
それは母だって例外ではありませんでした。

母の場合は、本当は子供にかまってあげたいけど、父や父の妹たちとの関係でかなり苦労していたようで、どうしても子供以上にそちらの方に気を遣っていたという感じです。

父は6人きょうだいの長男です。下に妹が4人。一番下に弟1人。
一番下の弟は、私とは12歳しか差がありません。小学生にしてすでにおじさんになっていました。
また、本当は父のすぐ下に弟がいましたが、幼い頃に事故で亡くなったそうです。
祖父も含めて、この一族はなかなかアクが強い人たちでした。
今でこそ母はこの人たちとうまくやっていますが、当時はやられてばかり。
ときどき泣いているのを見たこともあります。

そんなんだから、子供にべたべたしていればまた何か言われちゃうと思ったのでしょうね。子どもたちには、普段は冷たいと言ってもいいくらい、とても厳しかったです。

大人たちは子供にとってはとても理不尽なことばかりでした。
なんで怒られるのか分からないこともしばしば。
今から考えても、自分のイライラを子供相手に晴らしているとしか思えない。
兄はその点、いつもニコニコして、愛くるしい子どもでしたので、ちやほやされていました。しかし私は挨拶もろくにできない人見知り。商売をやっている家にとっては出来損ない、しかもすぐに泣いちゃうので、格好の餌食になっていました。

本当に大人が怖かった。

でも、そんな中でも、私が具合を悪くして寝込むと、その時だけは、母はとても優しかったのです。もちろん、周りの人には目につかないようにはしていたようだけど。

だからね、私は体調が悪くなって寝込むようになるのが嫌ではなかったという、ちょっと歪んだ気持ちの子供でした。

ある時、やっぱり熱を出して寝込んで、食べても飲んでも吐いてしまっていたんですね。
まだ父の妹の中で、家を出ていたのは結婚した長女だけでしたから、まだまだ大家族だった頃の話です。
一日中安静に寝ていたのですが、夜になって少し体調がよくなってきた頃に、母が梨をむいてくれたのです。
少しずつ少しずつ、気持ち悪くならないか気にしながら、少しずつ食べました。
脱水状態で身体がカラカラに干上がっていたのでしょうね、その水分をたくさん含んだ梨がとてもおいしかった。
その梨が幸水だったのです。

ま、私が幸水にこだわる理由はそういう事です。

ただ味だけなら、私は20世紀梨が大好き。
幸水は、思い出の中にあるものです。
ミルキーは母(ママ)の味といいますが、私にとって母の味は、鶏の炊き込みご飯と幸水梨です(笑)(笑)。

皆さんも、なにか、そういった思い出ないですか?(笑)