フランス代表、好発進 【ワールドカップ2022】

サッカーワールドカップカタール大会、予選リーグ1試合目。

目が覚めたら、フランスが3点目を取ったところでした。

(結果) フランス 4-1 オーストラリア

前回王者のフランス代表が、オーストラリアに完勝でした。

私は、今回のワールドカップは、フランスが優勝すると思っています。
というより、監督がディディエ・デシャンである限り、フランスはいつまでも優勝候補です。
いろいろと不安要素もありましたが、とりあえず初戦で勝てて良かった。

このデシャンという監督、現役時代は、私が大好きだった選手の一人。
冷静な判断力と熱いハートを持ち合わせ、しかもものすごい働き者。
とにかく走り続けました。
ヨーロッパのサッカーを観るようになって、一番最初に気になった選手。
だって、中継ではカメラはボールを追っていきますが、いつもいつもその画面の中にいるんですもの。
ポジション的には、中盤で相手選手やボールを追いかけるのが役割ですが、いざとなれば自陣ゴール前で体を張り、かと思えば攻撃参加もバシバシ加わる。
初めは、何だこの目立ちたがりの選手は!と思ってしまったものです。
特筆すべきは、キャプテンシーでしょう。
チームをまとめる力には、ものすごく長けていると思っています。
選手としてのフランス代表時代には、ワールドカップにも優勝しています。
当時は、ジネディーヌ・ジダンがすごいねと、世の中の論評はジダンを最大の功労者としていましたが、ジダンは短気な性格故に試合をぶち壊してしまうこともしばしば。
私は、あの優勝の最大の功労者は、デシャンだと思っています。
それまでのフランス代表は、過去にもものすごい才能を輩出しながら、なかなか優勝できませんでした。それは、個人主義がとても強いお国柄、チームが一つにまとまることが無かったから。その超個性派集団をまとめる人が必要だったのです。

私は、デシャンが現役だった頃から、この人がフランス代表の監督になったら、絶対にワールドカップで優勝する、そう信じて疑いませんでした。
そして、前回大会の優勝。なんか俺ってスゴイ(笑)。

しかし、昨年のヨーロッパ選手権では、まさかのベスト16敗退。
これも私の心配が的中してしまったのです。
それは、大会直前での、カリム・ベンゼマの代表復帰。
ベンゼマは、あらゆる愚行で代表を追放された選手です。
とても優れた才能であることには間違いないのだけれども、オラオラ系というか、自分が中心でいないと気が済まないタイプ。
直前の復帰だったので、デシャンでもこの荒くれ者を抑えることはできなかった。
あれだけチームでまとまっていたフランス代表が、良くも悪くも、ベンゼマのチームになってしまっていたんです。それだけベンゼマの周りに与える影響は大きい。

前回のワールドカップの優勝の時は、代表選手みんなで、まだ10代の若い才能・エンバぺを盛り立てようと、とても良い雰囲気だったのです。
ところが、その3年後のヨーロッパ選手権では、どの選手も皆、ベンゼマの方を見てプレーしていた。おい、そこはベンゼマにボールを渡す場面じゃないだろ!と思ってしまうことがしばしばありました。チーム全体が、ベンゼマが気持ちよくプレーできるように、そちらの方に傾いてしまった。
かつてのマラドーナのように、一人で何点も取ってきてしまうような選手ならまだ良いのかも知れませんが、そこまでの力はベンゼマにはない。
デシャンなら、このベンゼマを含めて、チームをまとめられるかもしれないとかすかな希望もありましたが、ちょっと時間不足でした。こういった個性が強すぎる人を、直前に入れてしまうのにはちょっと無理があったと思っています。

そして今回のワールドカップ
十分な時間も取れて、ベンゼマもチーム・デシャンの一員になっているはず。
やっぱりフランス代表は優勝候補の筆頭だよねと思っていたら、なんと!

ベンゼマが怪我で代表を離脱!

こういうので喜んではいけないのかもしれませんが、フランス代表、フランス国民、そして世界中のフランス代表のファンの人達にとって、ものすごい朗報だと思います。

個人的は、今回もフランス代表で優勝してもらって、デシャンが「もう代表監督でやることは全て尽くした」と思い、勇退することを望んでいます。
そして、このところ数年の間、監督の人選に迷走している、我がユヴェントスの監督になって欲しい。そして、選手と監督の両方で、しかもクラブと代表の両方で、世界の頂点に立って欲しいのです。デシャンならできる。
私の願いは、それだけなのです。

ユーヴェ大好き。