日本の歴史的勝利というよりも、ドイツの歴史的敗戦【ワールドカップ2022】

試合が始まる前から、ドイツメディアでは、日本をなめるとえらいことになるぞって言っていたみたいだし、イギリスBBCでは、実際に2-1で日本の勝利を予想していたし、そして試合直前のNHKのワールドカップ関連のテレビ番組では、なんやら外国人のアナリストが出てきて、日本とドイツの実力は拮抗しているという事でしたし、私にはそれほど日本の勝利がびっくりするようなことではありませんでした。

こないだ書いたように、勝つイメージしかなかったんです。

tohost3250303.hatenablog.com

どちらかと言えば、日本がどうのこうのというよりも、ドイツにとってとても屈辱的な敗戦だったような気がします。
私には、今のドイツ代表チームには、強かったときのイメージが全く重なりません。
だって、少し前なら、エジルとかバラックとか、一人で試合の流れを変えられた選手がいたものですが、今は怖いなと思える選手が一人もいないのですもの。あえて言うなら、ゴールキーパーノイアーくらいかな。
それなら組織の力でという事になるのでしょうけど、ヨーロッパはシーズン途中という事もあるのでしょうね、それほどチームとしてまとまっているとも思えませんでした。
ドイツ代表はどうせバイエルンミュンヘンの選手が多いのだから、それならいっそのこと、バイエルンの監督をそのまま代表監督にしてしまった方が、よっぽど機能するような気もします。

ま、何となく、世代交代の過渡期のような気がします。

日本代表は、前半は自陣ゴール前でバタバタと落ち着かない展開が続きましたが、後半に入って見事に修正しましたね。
PKは運が悪かったとしか思えませんでした。だって、相手選手が足を滑らせてずっこけたところに、たまたまゴンタ君の足があったというだけ。
さすがに2点目を取られた瞬間は、ちょっとやばい!と思いましたが、オフサイドで良かった。あそこの場面だけはヒヤヒヤしました。

実は、前半が終わったところで寝落ちしてしまって、目が覚めたのは日本が勝ち越したタイミングでした。
目が覚めた時、選手がたくさん入れ替わっているのを見て、すぐにネットでどのような選手交代をしたのか調べたんです。
私でもよくわかるくらいの意図がはっきりしている選手交代でした。
5バックにして、ゴール前のドタバタを落ち着かせたこと。それに伴って、守備にたくさんとられていた伊東純也選手が攻撃に専念できるようにしたこと。
そして、時間帯を見計らって、サイドの両選手を高い位置にあげて、ものすごい攻撃的な布陣にしたこと。
この試合でまったく役に立っていなかった久保君に、すっぱりと見切りをつけたことも。
素晴らしい。こんな采配を森保監督がするとは思いませんでした。
こんなの、事前に想定して準備していなければなかなかできないはず。
森保監督はずっと批判に晒されていましたね。
私はどちらかというと擁護派でしたが、最後の方は少しだけ、そろそろ解任したほうが良いのかななんて思ったこともありました。今となっては申し訳ない気持ちでいっぱいです。
選手の特性を見極めながら、少しずつチームを作り上げていっていたんですね。
もしかして、ここにきてこんな采配をしたっていうのは、批判に晒されようとどうでもよい場面では手の内を見せない、そしてワールドカップ用に秘密にしていたのかな?

とは言え、前述のとおり、日本は弱くなってしまったドイツに勝ったというだけのことです。この試合だけを見て、日本代表が強豪国の仲間入りをしたと思ってはいけません。そんなことを思う人はいないと思うけど(笑)。
グループステージはまだ始まったばかり。次のコスタリカ戦に負けてしまえば、元も子もない。そして、万が一、ドイツがスペインに勝ってしまうことを想定するなら、コスタリカ戦はできるだけたくさん点を取って勝ちたいところです。

できることなら、怪我の心配がある冨安選手や酒井選手辺りは温存したいところですが、どうなるかな?

今までは選手個人に注目して試合を観ることが多かったのですが、この試合をきっかけに、今度はどんな采配を振るうのか、とても気になってきました。
森保監督の采配に、大いに注目したいと思います。