つけっぱなしになっていたテレビが、高校野球中継に切り替わった時は、スイッチを切ろうかと思いました。自分自身が注目している選手でもいない限り、あまり興味がないのです。ましてや開会式です。大人たちの、私にはあまり意味のあるものとは思えない演説?お説教?を長々と聞く気にはなれません。球児たちに影響力のある人を連れてきて話をさせればいいのにねぇ。もっとも、現役のプロ野球選手はもう少しで開幕で、それどころではないかもしれませんけど。
でも、え?待てよ...と思いとどまらせたのは、国歌斉唱でした。
甲子園の開会式の国歌斉唱は、高校生が務めるんですね。数年前にそれを知ってから、ずっとYouTubeでニヨニヨとしながら見ていました。とってもステキです。甲子園を目指しているのは、高校球児だけではないんだなと思いました。もっとも、彼らにとっては目指しているというより、コンクールでの優秀な成績のおまけというかご褒美というか、そういった位置づけなのかもしれませんが。
今回初めて、リアルタイムで、この国歌斉唱を見ることができました。
今まで見てきたYouTubeの動画では、女の子ばかりでしたので、今回も当然女の子だとばかり思っていました。ところがところが...
まさかの男の子でした。
最近の私は、女性の歌声に魅了されてばかりいるので、ちょっぴり残念でしたが、これはこれで悪くない。ステキです。
「君が代」って、実際に自分で歌ってみると、すごく難しいですよね。プロの歌手でも外してしまうこともありますが、立派に歌い遂げました。
いろいろな分野でトップの実力のある子供たちが、日本中の注目を浴びるところで、その成果を披露できるのって、とてもいいなと思うんです。球児のための甲子園が、いろいろな分野で学んでいる子供たちの目標になったらステキだな。
例えば、この開会式の司会も、高校生が務めていました。こちらもやはり、○×コンクールで優秀な成績を収めた高校生。少し声が震えていたのが、なんとも初々しい。
それならいっそのこと、大会運営を高校生に任せてしまったらいいのに。もちろん、大人は何かあった時のために、すぐに動ける場所で待機していた方が良いと思いますけど。
大人の指導の下でということにはなってしまいますが、出場チームの監督も高校生がやったらいいと思うし(選手としてはダメでも、作戦を作らせたり、分析する力のある子供がいるかもしれない)、審判、場内アナウンス、テレビ中継の実況(副音声でもいいかな)、広報とか、ポスターの作成とか、なんでもかんでも高校生にやらせたらいい。
もしも、そうなったら、私個人としてはもっと甲子園に興味を持てるかも知れません。
と、こんな妄想を膨らませながら、国歌斉唱を見ていたのでした。
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最近の私はどうかしていると思います。
少し前まではこんなの考えられなかったのです。
女性の歌声に魅了されていると書きました。
ローラ・マーリングは数年来ずっと大好きでしたが、最近では、朝倉さやさんとか、コトリンゴさんとか、谷山浩子さんとか…
そしてたまたま見てしまったNHK-BSの「ザ・ヒューマン」という番組。
ソプラノ歌手の田中彩子さんが出ておられました。
わぁ~、すごい声。
高い声は無理やり出すので、どうしても硬くなってしまうのですが、この人の声は高いのにとても柔らかい、たぐい稀な才能であると紹介されていました。
朝倉さやさんの高い声に軽くこぶしがかかったのがとても心地良いなぁと持っていましたが、この田中彩子さんの高音の声もそれはそれはとても心地良い。
こちらの方面の歌手の歌を聴いて、いいなぁと思ったのは初めてなのです。最近の私は、本当にどうかしていると思います。今までなら考えられない。
早速,CDを借りてこなくっちゃ。
番組では、視覚の障害を持っている子供たちと一緒に歌を歌ったり、お能とのコラボだったり、紹介していました。
どちらかというと、きつい顔をしていると思うのですが、(日本語を何年も話さない生活があったこともあって)話す言葉がたどたどしくて、ちょっぴりかわいい(笑)。そして、子供たちを見る眼差しがとても優しい。お能もステキでした。
毎日の生活では、歌を歌うことを何よりも優先するので、喉を休ませるために、8時には寝るのだそうです。私も見習って、早寝するようにしなくっちゃ...(いったい何を目指しているのか(笑))