数年前までは、寝る時間以外はほぼ働いているという生活をしていました。周りからはそんなに働いてどうするのって言われたけど、代わりに働いてくれる人がいなかったので仕方ない。
働くことは嫌ではなかったので、それそのものはそんなに苦痛ではなかった。
でも、こんなに働いていると周りがなんやかんやと言ってくるのですよ。
そんなに働いてお金たまるでしょう?
通帳見てニヤニヤしてるんじゃないの?
お金があってうらやましい
代わりに私が使ってあげようか
表面的にはテキトーに受け流していましたが、内心はカッカしてましたね。誰がお前なんかに金やるかって。
実際のところ、かなり貯まりましたよ。
給料は大したことないし、親族経営だからって残業代も出ないし、給料を時間で割ったら最低時給を下回っていましたし。高校生のバイトよりも安かった。
でも、使わなければ貯まるんです。
使う時間なんて全く無かったな。
お金が貯まってうらやましいなんて言う人には、お金があるけど自由がない生活と、お金はそれほど無くても自由な生活と、どちらが良いか?って訊くと、大抵は黙ってしまいます。
表面だけを見てそういうことを言われるのに、ものすごく敏感になっていました。
お金だけではなくて、誰かをうらやましいと思っても、大抵は何か犠牲を払っているもの。うらやましいと思うなら、その犠牲を払ってやってみれば良いだけのこと。
全てのことを犠牲にして、一日中働いていれば、最低時給だってお金は貯まります。
最近も少し敏感になってしまっていたな。
食べ物に気を遣って、少しだけ贅沢にお金を使っているのは確かのこと。でも、旅行なんて行かないし、服だって穴が開くまで着るし。暖房器具は使わないし、できるだけ乗り物は使わずに歩くし。
そうそう、メガネを買ったときに、知り合いにその値段を訊かれて正直に話したら、お金があって良いね、うらやましいって言われた。激安ではないけれど、そんなに高くはなかったんですけどね。でも、その人の趣味は腕時計。高価な時計を何本も持ってるんですよ。あなたに数千円のメガネごときでうらやましいなんて言われる筋合いはないと思ったけど、その時は勝手に言ってろ、って思った。
自分のお金ですもん、何に使おうと私の自由。その人の自由。うらやましがる性質のものでもない。そんなにお金が欲しいなら、全てのものを犠牲にして働けば良いのですよ。健康、家族、友達、趣味、自分の時間...。
あ、お金が悪なんてことではないですよ。お金を持っているように見えても、何かを犠牲にしていることもあるから、自分を差し置いて羨んだり妬んだりするのは筋違いということだけです。
自分のお金は自分の思い通りに使いたい、ただそれだけ。
良いもん食ってるね、って言われたら、やっぱりそう思う?うらやましいでしょ~って笑顔で返したい。こんなことで神経質になって言い訳することもなかったな。
こないだの諭吉とさよならした件でも、私はただ自分のお金を自分の好きなように使っただけのこと。
偉いことでもなんでもない。
見習うことなんてないですよ。
アフガニスタンで亡くなった医師、中村哲さんの言葉「困っている人がいたら、手を差しのべるのは普通のこと」がとても心に残っています。
簡単に言えば
トモダチナラアタリマエ~ (byアルシンド)
ということなんですけど、何もできない私は、せめて自分の生活に影響を及ぼさない範囲で、自分のお金を自由に使った、ただそれだけのこと。
私に比べてもっとたくさん募金している人もいますが、そこを比較することもない。自分のお金を自分の好きなように、自由に使っているだけのことなのでした。
そう言えば、赤十字の広報誌に活動資金の高額寄付(10万円以上)が掲載されますが、毎回毎回、ある芸人の名前が出てますね。所属事務所社長の奥さんの名前も。
いつもへぇ~って思いながら見てますが、この人も自分のお金を自分の自由に使っているだけなんですよね。