久しぶりにお魚屋さんでワクワクしました

最近、あまりお魚屋さんでときめくことがなかったのです。

最近はいろいろなものが何でも値上がりしていますが、お魚は特に感じます。
鮮魚ならば値段は相場で上がったり下がったりしますが、その要素だけではなく、世界中に魚を食べる習慣がついてしまい、資源量も減ってきているのだと思います。
毎日食べる物としては、とても手が出る値段ではなくなってきています。

非日常としての贅沢品になりつつあります。
だって、お魚って、すでに好きな人しか買わないものになってきていますし。
その代わり、本当に好きな人なら、多少高くても買ってくれちゃうんです。

私がスーパーに勤めていた頃、お魚の担当をやっていたこともあったのですが。
全く何も知らない、誰も教えてくれる人がいない中で、いきなりの鮮魚担当。
とりあえず見よう見まねで、お客さんが買い求めやすそうなものばかり揃えていたんですね。
思うように売り上げが上がらないのです。

それがですね、市場の取引先から、本チャンの鮭とか本物のししゃもとか無理やり押し付けられてしまって。
だって、本チャンの紅鮭なんて、当時どう計算しても切身一切れ400円とか500円くらいになってしまうのですよ。本物のししゃんもなんて、ひょろっとした1匹が300円くらいしてしまうのですよ。
それまで鮭と言えばチリ産養殖銀鮭1切100円、ししゃもと言えば10匹100円くらいのカラフトししゃものパックだったのですから、それは途方に暮れました。どう売れば良いのやら。
それが恐る恐る、すこ~̪しずつ、売り場に出してみると、これが売れるんですよね、
お客さんに聞いてみると、むしろ他でなかなか売っていないから、こういうのを売ってくれると嬉しいって。
お魚屋さんで売り上げを作るのはこれしかないと思いました。
徹底的にお魚好きに寄り添うこと。

それ以来、天然の本まぐろのしかも腹の方(大トロがとれるところ)を大きな塊で仕入れたり、氷見の10㎏超の寒ブリとか、富山湾ホタルイカとか、駿河湾の桜エビとか、あさりも多少高くついても浜名湖の超特大のものしか扱わなかったし、国産の鰻とか、そういったスーパーではあまり扱わない、ちょっと高級なものを扱うようになって、それがちゃんと売れるんです。

その時、お魚はすでに庶民のものではなく、むしろ嗜好性、趣味性の高いものなんだなぁと思ったものです。
好きな人は多少高くても、お金を出して良いものを買ってくれたのですが...。

それでもお金を出せばよいものが手に入るならまだましなんです。

私はいつ自分が買いたいお魚に出会っても良いように、外出時、リュックの中には保冷バッグと保冷剤を忍ばせております。たまたまでもいいものを見つけたら、その場で買わないと、もうそれを手に入れることはできないのです。
まさに一魚一会なんです。(笑)

出先では可能な限り、お魚屋さんを見て回ります。
できれば安い方が良いに決まっています。でも...。

私は日常は、1食当たり300円程度の慎ましい食生活をしていますが、時には少しくらい贅沢してもいいかなと思うこともあります。
多少高くても買う気満々の時もあるのです。

いざ、お魚屋さんを覗いてみると、心から欲しいと思えることがほとんどなくなってしまった。

もう心から欲しいと思えるお魚にはお目にかかれないのだなと、ほとんどあきらめかけていたのですが...

ずっと気になっていたお魚屋さんがありましてね。
それはですね、最近、よく拝見させていただいているブログにときどき登場するお魚屋さん。
ブログの記事は、お刺身とか海鮮丼(しかもこんにゃく米の低糖質の海鮮丼)とか、何ともおいしそうじゃないですか。気になって仕方ない。
そのブロガーさんの感じ方と私の感じ方では違うかも知れない。
でも一見に如かずです。とりあえずは自分で行って確かめることです。

祖父の月命日には祖父の好きだったまぐろのブツ切りを食べることにしています。
事前にいろいろなお魚屋さん、スーパーをまわってみて、納得できるもの(値段も含めて)が見つからず、それならちょっくら行ってみるかということにしました。

そのお魚屋さんとは、山助さんです。
調べてみると、うちから歩いて行ける距離(と言っても、徒歩1時間くらい)にもあるじゃないですか。
川崎のモアーズの地下の食品売り場に出店していました。
モアーズってなんか懐かしい。中学生の頃に行ったことがあるかも。
もううん十年ぶりに行ったら、1階はゲーゼンになっていて、若い人がうじゃうじゃいて、なんて自分には場違いなんでしょう。
気を取り直して地下2階へ。

早速目に飛び込んできたのが、国産生本まぐろ1パック1000円でした。

どうせブツ切りにするのですから、あまり形にはこだわらずに選びました。
家に帰ってきてから量ってみたら、330gくらいありました。100g当たりで300円位の計算になります。
これは安い。
解凍物のメバチでも、最近ではここまで安く売っているものにはなかなかお目にかかれません。

たぶん、それほど大きくない本まぐろだったのではないかと思いますが、それでも十分に本まぐろの味がしました。
味が強くて、これははお刺身というよりも、お寿司にして食べたかったところです。

このお店は、他のまぐろも比較的安く売っていました。
輸入の本まぐろの中トロが1サク1500円などなど。
とても立派なサクだったので、普通なら2500~3000円くらいはするような気がします。
まぐろに力を入れているのかな?

他にもいろいろと目移りするものはありましたが、この日の贅沢品はまぐろだけにしておきました。
あとは日常的に食べる魚として、鯖を2本買ってきました。

550gくらいの中程度の鯖が2本で500円。
これもバカ安。

なんだ、やっぱり値段なのか~い(笑)

今は旬ではないから、脂もあまり乗っていません。
とは言え、こういう時は、油を使って調理するような料理にしてしまえばよいのです。
今考えているのは、油で揚げるか焼くかして、米粉パンにはさんで食べようかなと思っています。

山助さんの記事を書いていたブロガーさんは、なんとさいき屋さんのだし巻きたまごを目指しているようなので、対抗して(笑)、私はさいき屋さんの鯖寿司を目指そうかなと一瞬迷いましたが、さすがにこの鯖ではきついな(笑)(笑)。

今回はどうしてもまぐろが欲しかったわけですが、次は特にお目当てのものが無いときに、半額ハンターになりたいと思います。

以上、久しぶりにお魚屋さんに行ってワクワクしたという話でした。

 

※特に飲み物食い物については、人様のブログに簡単に影響されてしまうわたくしでございます。

今回は(も)、OTSHOKOPAN (id:ot_nail)さん、お騒がせいたしました...。