腸活がうまくいかない人に、腸活の前にやっておきたいこと

私は子どもの頃からお腹が弱くて、よく下痢をしたり腹痛になったりしていました。
でも医者に診てもらっても、特に異常はないということで済まされてしまうんですよね。
今になってみると、それは違うだろって思うわけです。
私に異常がなかったのではなく、その医師に私の異常を見つける能力がなかっただけのこと。
過敏性腸症候群というやつになるわけですが、症候群というのは、よくわからない病気を一つにひっくるめて、とりあえず名前を付けましたっていうやつだから、まぁ分からなくても仕方はないのかな。

医者はそういう時、困るとすぐにそれはストレスが原因ですって言いますよね。
まぁ、完全に間違えているわけでもないけど、それだけでごまかすなよって話です。
ストレスは医師にとってはどうしようもないことだから、患者自身が自分で解決しろってことなのか。
子供の頃の自分にとって、ストレスから解放されるには、学校に行くな、家業のお手伝いはするな、親は子供を叱るな、などなど、私本人にとってはどうしようもないことばかりです。
本当にそれだけが原因なら、医者の方から親や学校の教師たちに、それを説明して欲しい。ストレスが原因だとそれだけで済ませてしまうのは、なんとも無責任な話だなと思います。

近年になってわかってきたこと。
それは、過敏性腸症候群はお腹の中での過剰な発酵よって引き起こされるということ。
発酵食品や発酵する菌の餌になる糖や食物繊維が原因なのです。

この過敏性腸症候群のための食事法として、低FODMAP食というものがあります。
FODMAPをできるだけ摂らない食事法です。

F  fermentabke 発酵性

O  oligosaccharides オリゴ糖(フルクタン、ガラクオリゴ糖)

D  disaccharides 二糖類(乳糖など)

M  nobosaccharides 単糖類(果糖など)*1

AND

P  polyols ポリオール(ソルビトール、マンニトール、キシリトールなど)

これらを摂らないのが低FODMAP食。

簡単に言ってしまえば、お腹に優しい食事法です。 過敏性腸症候群だけではなく、さまざまなお腹の不調に効果がある可能性があります。

あれ?と思う方もいると思います。
どれもこれも、お腹に優しいとされるものばかりです。

実は私は、ヨーグルトを食べるとお腹の調子が悪くなります。
大豆やごぼうを食べすぎると、下痢をします。
ず~っと、乳酸菌やビフィズス菌やそれらの餌になると言われているオリゴ糖や食物繊維などがお腹に良いなんて、絶対におかしいと思っていました。
この低FODMAP食は、本当に私には腑に落ちました。
やっぱりそうだったんだなって。

最近読んだ本では、乳酸菌は増えすぎると、癌の原因にもなるということまで書いてありました。
胃は強酸性ですが、腸はアルカリ性
乳酸菌は名前の通り乳酸を産生する菌です。
乳酸は強い酸性を示します。
腸の中で乳酸菌が増えれば、腸内が酸性に傾きます。
それだけでも良くないのです。

しかし不思議なのは、これらのものを食べても全然大丈夫な人もいる。
むしろ、腸活と言って、お腹の調子が良くなる人もいる。

この差って一体何なのだろうとずっと考えていました。

少し前から、サプリメントマグネシウムの量を増やしました。
川徳美医師の、マグネシウムは下痢をするかしないかギリギリのところまで量を増やしなさいというのを真に受けてのこと。
これを空きっ腹でやってしまった時は、ものすごい下痢になってしまい大変なことになりましたが*2、そこを注意して、必ず食事の後、もしくは食事と一緒に摂るようにしていたら、このところお腹の調子がとても良いのです。
例えば、便秘の薬として使われる酸化マグネシウムは、マグネシウムの化合物の中でも、とても吸収が悪い。これを利用して、下痢のような症状を起こして、便秘を解決しようとするもの。
でも、今のお腹の調子の良さは、決して下痢でも便秘でもない感じがしています。
何というか、腸のエネルギーが増したのかなって。

身体の様々な代謝にかかわってるマグネシウムのことです、もしかしたら、腸の細胞のエネルギーにも関与しているのかなと考えました。腸が活発に活動するには、十分なマグネシウムが必要なのではないか。

で、思ったのです。
発酵食品やその発酵菌の餌になる食物繊維や糖類を、腸活と称して、たくさん食べても大丈夫な人は、実はマグネシウムをたくさん持っている人なのではないのかなって。

そう考えると、今までの私自身のお腹の不調も説明できそうな気がします。

腸の状態は身体だけではなく心の健康状態にまで関与すると言われます。
お腹の調子が悪いと、憂鬱な気持ちになるということなのかもしれませんが、それと同時に、お腹(腸)のエネルギーも心(脳)のエネルギーも、同じものなのだということもできます。

お腹の調子が悪ければ、それは脳のエネルギー不足かもしれない。
心の調子が悪ければ、それは腸のエネルギーの不足なのかもしれない。

以上は私が自分の身体で実験をして観察をした考察です。
もしかしたら、私だけに当てはまることなのかもしれない。
でも、もしもお腹に良いとされるものを食べても一向に良くならない人は、腸活の前にまずはマグ活をやってみるのも良いのかなと思っています。

*1:ブドウ糖は単糖類ですが、とても吸収がよく、お腹の中の発酵に関与する前に吸収されてしまうので、FODMAPには含まれません。

*2:マグネシウムはとても吸収が悪いのです。吸収しきれずに、腸内での濃度が高くなり過ぎると、下痢をします。