酢豚にパイナップルを入れるか問題くらい、太古から議論されているのがスイカに塩をかけるか問題だと思います。この大問題に終止符を打つ時がついにやって来ました。
その前にまずは、こちらをご覧ください。
こないだこちらのブログに何気にブコメを書いたのですよ。
こんな感じ。
根性論の使い方 - ばやしのこばなし
私もよく下痢をする方ですが、考えるところがあって、塩を多めに摂ったら下痢が止まりました。それ以来、下痢をすると塩を舐めますが、ほぼ止まります。私の場合に限るかも知れませんけど。
2023/09/10 22:55
下痢に塩が効くのではないかということは、以前にこちらに書いています。
そうしたらブロ主のばやし (id:habit884)さんったら、いろいろと調べてくれましたよ。
面目ないです。ありがとうございます。
どうやら塩分が下痢に効くというのは、科学的、医学的に根拠のあることのようです。
おかしいなぁ、自分でネットで検索した時は、何にも出て来なかったのに。
なにがいけなかったんだろ?
まぁ、いいや。ばやしさんありがというございます。
それでね、ちょっと閃いたので、ここに書き残しておきたいことがちらほら。
◆
皆さんはあんこで下痢をすることはありますか?
私はあるのですよ。特につぶあん。
小豆には下痢を誘発する成分が入っています。
こしあんは製造過程でその成分がかなり流れ出てしまうので、なかなか下痢をするというところまでにはならないかな。
過敏性腸症候群のような、腸が過敏で下痢や便秘、そして腹痛を起こしやすい人のための食事法として、低FODMAP食というものがあります。
FODMAPというのは、発酵性の吸収しにくい糖など、お腹に悪さをするもの、それらの頭文字を並べたものです。
このFODMAPを極力摂らないというのが、低FODMAP食というものです。
小豆にはこのFODMAPにあたるものが入っています。これが下痢の原因になるわけですが、どういうわけかたくさん食べても下痢をしない時もある。
この下痢をする時としない時の違いって一体何だろうとずっと不思議に思っていたのです。
ところで、また質問です。
皆さんは、あんこに塩を入れますか?
あんこに塩を入れる習慣があるのは、どうやら東京だけのようなのです。
別に塩を入れないやつは田舎者!だなんて馬鹿にするとかそういうことではないです。
昔々、江戸時代まで遡ります。
徳川幕府がこんな田舎の一地方に立ち上がって、江戸(東京)は急な人口の増加で、かなりの物不足に陥っていたのだとか。
当時、貴重品だったお砂糖も、かなり不足していたようです。
あんこを作るにもお砂糖が足りない。そこで味の物足りなさを埋めるためにお塩を入れたというのが、ことの始まりのようです。
物があり余っている大阪や京都の人たちは、そんなけち臭い、貧乏臭いとバカにしたようですが、実際に足りないのだから仕方ない。
で、ふと思ったのですよ。
私が自分であんこを作る時は原則として入れるのですが、ときどき忘れてしまうこともある。市販のあんこは、塩が入っていないことはフツーのことです。
前述の通り、塩は下痢に効きます。とすれば、あんこで下痢をしたのは、あんこに十分な塩が入っていなかった時だったのではないかって。
これについては自分で実験をする気にもなりませんので、今後はいつもあんこに塩を入れるように気を付けるだけなのですが、皆さんもお腹が弱い人は、あんこにお塩は必須ですので憶えておきましょうね。
◆
さて、やっと本題に入ります。スイカに塩をかけるか問題。
酢豚にパイナップルを入れるか問題くらい、スイカに塩をかけるか問題は食べる人の嗜好を超えた大問題なのではないかと思います。。
実はスイカに含まれている果糖、これは実はFODMAPなのです。
果糖はとても吸収されにくい糖です。
腸で吸収されないと、発酵して下痢や便秘、腹痛の原因になります。
低FODMAP食の第一人者、宇野良治医師によれば、果糖はブドウ糖がないと吸収されないのだそうです。ブドウ糖はとても吸収されやすい糖。果糖はブドウ糖の力を借りて吸収されるのです。
ブドウ糖と同じ量だけ果糖も吸収されます。
果物と言えば果糖というイメージが強いと思いますが、実際には、ブドウ糖やショ糖など、その他の糖も含まれています。
つまり、果糖がブドウ糖と同じ量しか吸収されないということは、果糖がブドウ糖よりも多い果物は、どうしたって吸収されない果糖が腸内に残り、下痢などのお腹の不調の原因になり得るということになります。
私は子どもの頃からよくスイカで下痢をしました。
スイカはブドウ糖よりも果糖の方が多いのです。
下痢の原因になったとしてもおかしくないのです。
ちなみに、果糖は冷やすことによってより強く甘味を感じます。10℃くらいに冷やすのが一番甘さを感じるようです。
スイカ以外でも、冷たくして食べるとおいしい果物には、お腹の敏感な人は要注意です。
他に果糖の多い果物としては、リンゴなどが挙げられます。
リンゴはスイカと並んで、お腹の弱い人には特に注意が必要な果物です。
よくまことしやかに「スイカに塩をかけると、より甘さを感じるようになる」などと言われていますが、単純に甘さが欲しいだけなら、スイカに砂糖をかけた方がよほど甘くなるというものです。
そこで最初の話に戻ります。塩は下痢を防ぐということ。
実は、スイカに塩をかけるのは、下痢を防ぐため、そう考えた方が私としては納得がいくのですがいかがでしょうか?下痢になりやすいスイカには、塩はうってつけ、そういうことが言えるのではないでしょうか?
きっと、先人たちはそんなことをいちいち言葉として認識していなくても、経験則からスイカには塩、そういう風に脳にパターンとして記憶されているのです。
何が甘さを引き立たせるためだ、下痢が怖いだけじゃないか。
あ、お腹が敏感で、学生の頃は通学で使う電車の一駅一駅、トイレの位置をしっかりと憶えていたた私としては、とても切実な問題なのでした。下痢は怖いのです。
でも今は違います。
困った時のお塩。本当に頼りにしています。
もうそろそろ店頭にスイカを見かけなくなってくる時期ではありますが、今シーズン最後のスイカはお塩をドバドバかけて、お腹の心配をすることなく楽しみましょう!
お塩をかけても下痢をしてしまう場合があるかどうかは、私の知ったこっちゃないので、仮にジャンジャカ食べてお腹を壊しても、私としては責任を負いかねますので、よろしくお願いいたします。