同じワールドカップなのに、ラグビーに比べてバレーボールの方は少し盛り上がりに欠けるよな

昨日の記事にいただいたブコメです。

ラグビー観戦は、少し寝坊してしまった。 - 通りすがりのものですが

ラグビーってほんとに難しい。なんでこんなに難しいルールなんですか😭ちょうどバレーのワールドカップもやってるけど、得点に際限がある競技とない競技では面白さの種類が違うなーと気付きました。

2023/09/19 17:46

b.hatena.ne.jp

 

tohost3250303.hatenablog.com

私はラグビーについてそれほど詳しいわけではないですが、この競技は他のどの競技と比べても、とても危険を伴います。危険を回避するために、やっているうちにどんどんと後付けされて複雑になったのではないかという気がします。

それにしても裏でやっているバレーボールは、ラグビーに比べちゃうといまいち盛り上がってないような気がします。バレーボールファンしか見ていないのかな?にわかファンがなかなか出て来ない。
というのも、バレーボールにとっては、オリンピックが一番重要で、ワールドカップは真の世界一を決める位置づけではないということなのかな。

バスケットもそうだけれど、バスケットの場合は自力でオリンピックに出るということが日本バスケットにとっての悲願だったからね。
その点、バレーボールの方は、オリンピックにはフツーに出てるし。

でもね、昔からのバレーボールファンからしてみたら、今のバレーボールってものすごく物足りなく感じる。たぶん、昔を知っている人の多くがそう感じているような気がします。

昔はよかったなとかそういうことではなくて、ルールが全く違う。
競技の本質そのものが全く違っているのではないかというくらい、私には別物に感じます。
ブコメを下さったOTさんが、昔を知っている世代かどうかは詮索しませんが(笑)。

40年くらい前は、バレーボールはものすごい人気スポーツでした。

当時に比べて人気が下がってしまった一番の原因は、そのルール変更によって、選手たちの凄みが見れなくなってしまったからなのではないかと思います。

昔のバレーボールは1セット15点先取でした。
ただし、サーブ権を持っているチームしか得点にならない。
サーブ権を持っていないチームがポイントを上げても、サーブ権が移るだけで、得点にはならないのです。

これがまた大変なことでして。

本当にレベルが高い試合になると、全く点が動かないのです。

まぁ、高校生レベルなら、2セット先取で勝利として、30分もあれば勝負が決まります。
でも、日本リーグ(当時のトップリーグ)の優勝候補同士の対戦ともなれば、男子では3時間を超えて4時間に迫ろうかという、死闘といっても良いくらいのものすごい戦いになりました。

今のバレーボールは、トップ同士の対戦でも、せいぜい2時間位で終わりますよね。
この倍近くのプレーが続くのです。

だからと言って、冗長になって退屈するなんてことはないのです。

私は中学生・高校生くらいの頃は、富士フイルムのファンでしたが、当時のライバルだった新日鉄との対戦は、その3時間半の間、テレビにくぎ付けで見ていました。
当時は超人気スポーツでしたので、放送時間も延長したものです。

新日鉄にどうしても勝てなかった富士フイルムですが、どういうわけか日本鋼管新日鉄にはめっぽう強くて、そのくせ富士フイルムにはコロッと負けてしまうんです。
そして優勝争いがもつれる。


www.youtube.com

最後の最後で富士フイルム新日鉄に勝った試合、これも確か3時間を超える死闘でしたが、最初から最後まで一瞬たりとも見逃さずにテレビにくぎ付けになっていたものです。
本当に壮絶な戦いでしたよ。

今のバレーボールは、そこまでの選手の凄みが見れない。
何となくボケーッと見ていたら、いつの間にか試合が終わってた...というくらいの感じです。

ラグビーの試合を見ていて一番感動するのは、その選手の凄みなんです。少なくとも私は。極限の状態まで追い込まれても、そこを跳ね返して走り続ける。
昔のバレーボールにはそれがあった。
でもそれは、選手がダメになったのではなくて、ルールによって作り出されたものだったような気がします。

それならなぜ、こんなあまちゃんルールになったか。

昔のバレーボールは死闘だったと書きましたが、本当に死んでしまった選手がいたからです。

女子バレーでアメリカが物凄く強かった頃、ハイマンとクロケットという二人の大エースがいました。
ハイマンはものすごく背が高くて、クロケットの方はそれほど高かったわけではないけれどものすごいジャンプをしました。二人とも女子のレベルを超えたものすごい選手でした。
その二人が日本リーグに参戦しました。チームはダイエーだったのかな?


www.youtube.com

しかし、二人のうちのハイマン選手が、試合中に倒れてそのまま亡くなってしまいました。
ルールの見直しが始まったのは、確かこのことがきっかけだったと憶えています。

女子では3時間を超えることはなかったと思いますが、それでもバレーボールは壮絶な競技です。ただ、現行ルールでは、その壮絶さが出る前に試合が終わってしまうんだよな。

今のラグビーのような、昔の死に物狂いのバレーボールをまた見てみたいなと思う反面、あんな事故は2度と起こって欲しくはないなと、とても複雑な気持ちで今のバレーボールを見ています。