やっと少しずつ本が読めるようになってきました。
先月に体調を崩してからというもの、体調の方はほぼ戻ったのですが、脳の方はそうはいかなかったようです。文字情報がなかなか頭に入って来ませんでした。
人様のブログを読むくらいが精一杯で、長い文章になるとすぐに眠くなってしまう。
まぁ、無理に読んでもどうせ入ってこないので、あきらめるしかない。
体調が悪くなったのも、本を読めなくなったのも、原因は同じだと考えてきます。
身体のあちこちに炎症が起きてしまって、エネルギーが足りなくなっているということ。今年の暑さがかなり影響していると思います。脳がかなり消耗している。
言葉って脳に十分なエネルギーがないと、なかなかうまく使えないなって思っています。読むこともそうですが、話す方もです。吃音がボロボロでしたもの。
そんなわけで、炎症を減らして、そして脳のエネルギーを増やすことを考えて過ごし、やっと元に戻りつつあるといったところです。
最後に本を読んだのが、先月の献血のベッドの上でしたので、すでにあれから1か月くらい全く本を読んでいなかったことになります。
その時に読んでいた本がこちらです。
7月の誕生日特典で本屋さんのポイントがたくさん付く時にまとめて買った本の中の一つ。
あと残り数ページのところで止まっていました。
やっと残りの数ページを読み切りました。
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この本、とてもおもしろかったです。
著者は生物学者。
決して医者でもないし、栄養学や人間の生理学を研究している人でもない。
だからこそこんな本を書けたのかなとも言えます。
医学の世界はいろいろと闇が深そうですからね(笑)。
さまざまな動物や昆虫などの生物で実験・観察を行い考察しています。
人間を対象にした研究は、そちらの方の協力者を得て行っていますが、人間の場合は動物とは違ってどうしても「痩せたい」とかの意思や「身体に良い」とかの先入観が入ってしまうので、むしろあてにならない可能性もあるのかな。
で、どの動物にも共通してみられるのは、何か栄養のターゲットがあって、その栄養が満たされるまで食べ続けるということ。
そのターゲットは、大抵タンパク質で、人間もそれにあたると。
ある昆虫での実験ですが、タンパク質をたくさん含んでいる餌と、タンパク質を少なくして炭水化物をたくさん含んでいる餌を並べておくと、タンパク質の方に群がるのだそうです。ターゲットになる栄養をもっとも食べて、食べるものを選べるところでは栄養の適正化を自動で行っている。
一方で、タンパク質の少ない餌だけを与えると、これもやっぱり食べるんです。
それもタンパク質の多い餌と比べてもたくさん食べる。
つまり、タンパク質が満たされるまで食べ続ける。
これが人にも当てはまることは、私が実感しているところです。
まずはタンパク質のものをしっかり食べると、それ以上食べたくなくなります。
タンパク質で身体が満たされると、よっぽど体を動かしたとかでもない限り、間食も不要になります。お腹が空かないわけではないのですが、食べなくてもぜんぜん我慢できます。
ところが糖質のものは、食べても食べても、まだ食べたいとなります。
私は昔、血糖値が食欲と関連していると思っていたので、なぜ糖質のものを食べても満たされないのかずっと不思議に思っていました。でも食欲を決めるのは、血糖値ではなくてタンパク質なのです。
糖質は急に摂り過ぎれば、血糖値スパイクが起きて逆に血糖値を下げることにもなるし。
人間の摂取カロリーは年々上がっていると言います。
でも、タンパク質の摂取量は、戦後間もない食糧難のころとほとんど変わっていないと言います。
結局は、現代の食事は、タンパク質の少ないものをたくさん食べるようになったということ。
タンパク質が満たされないからいつまでも食べ続けてしまう。その分、摂取カロリーも増えてしまうんです。
著者は超加工品を問題視しています。
タンパク質を減らして、おいしくするために余分な炭水化物や添加物を加えています。
売るために低コストでおいしくするというのは、食品の企業としては、まぁ普通のことかも知れません。
口当たりは良いので、おいしく感じる。
でも、食べても食べたも身体は満足しない。
その結果、たくさん食べてしまう。
後を引くおいしさというのは、これが正体なんだな、きっと。
味覚でだまして食べさせて、でも満足できないから食べ続けてしまう。
こうした方が売り上げは上がるわけです。
ある一定の量を食べたらそれ以上食べたくなくなる、後を引かないおいしさ?
そういったものを選びたいものですが、それでは企業は儲からない。
なんだか陰謀論みたいになってしまいそうですね(笑)。
痩せたいと思っている人は、まずはタンパク質をしっかり食べると、結果的に食べる総量は減らせますね。がんばりましょう。
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もう一つ、気になることが書いてありました。
これはショウジョウバエの実験ですが、タンパク質を十分に与えられた個体は、タンパク質をほとんど与えられなかった個体に比べて早死にする。
タンパク質をたくさん食べると早死にするのです。これは問題だ?
ただし、タンパク質をたくさん与えられた方は、ものすごく卵をたくさん産んだのだそうです。一方で炭水化物の多い餌を与えられた方は、確かに長生きをしたのですが、活動が乏しくなり、卵も全く産まなかったそうです。
これはどちらが良いのでしょうね?
何となく今の日本のことのように思えます。
高齢化が進んで子供を産まない。
もしかして、今の少子化はタンパク質不足からくるものなのか?
性欲だけではなく、タンパク質が十分に満たされると「欲」が強くなるようです。
個人差はありますが、日本人はどちらかと言えばあまり欲のない国民性ですよね?
例え寿命が若干短くなったとしても、あーしたい、こーしたいという気持ちをしっかり持って、それに向かって生きる人生の方が楽しいような気がします。
それに、長生きする方法は、他にもいろいろあると思うし。
私はタンパク質ファーストで良いのかなと思っています。
あと、前にも書いたことがあるけれど、貧困対策ならば米なんか配らずに、タンパク質のもの、肉でも魚でも卵でも、そういったものを配るべきなんじゃないかって思っています。米を配っても、本当にその場の飢えしのぎにしかならない。それはそれで一定の効果はあるかもしれないけれど、長期的に捉えたら、まずはタンパク質なのかなって思っています。
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次に読み始めた本がこちら。
本屋さんでたまたま見つけて衝動買いしてしまった本です。
タイトルの通り、脂をしっかり摂りましょうという本。(ただし、脂ならなんでも良いというわけではないよ)
脂をエネルギー源の中心におくケトン食は、脳や神経の障害に有効だとされています。
私の吃音にももしかしたら効果があるのかなと考えています。
まだ少し読んだだけですが、こちらの本には、タンパク質が悪とされています。
まぁ、どんな根拠でそうなるのかを知りたくて思わず買ってしまったのですけどね。
面白かったらブログで報告しますね。