優勝争いよりも面白い昇格争い・残留争いですが、当事者感覚になるとかなり辛いものがあります。

サッカーのリーグ戦、優勝争いとは別に、絶対に負けられない試合があります。
それは、残留争い、昇格争い。

Jリーグにあまり興味のない私にとっては、優勝争いよりもこちらの方が興味があります。絶対に負けたくないという気迫は、優勝争い以上なのかなと思っています。

J2からJ1への昇格は3チーム。
J2の1位、2位は自動昇格。3位~6位については、この中から1チームがトーナメントで決まる。

最後の1枠が東京ヴェルディ清水エスパルスの対戦でした。

オリジナル10の両チームが2部にいるなんてそれ自体がとても寂しいこと。
どちらかが来年もまたJ2のままだと思うと、なんだかとてもキビシーって思ってしまいます。
16年ぶりのJ1昇格を狙うヴェルディと、1年でJ1復帰を何としてでも果たしたいエスパルス。最初から最後までドキドキして見ていました。

少しだけ見たところで、ありゃりゃと思ったのは、ちょっとレベル低すぎんじゃねということ。まぁ、負けたらおしまいの試合だから、すごく重苦しい雰囲気になるのは分かるけれど、エスパルスの方はともかく、ヴェルディはこのままの戦力だと、仮に今日の試合にたまたま勝てたとしても、来期はぶっちぎりの最下位でまたJ2に戻って来そうな予感。

私は前身の読売クラブの頃からヴェルディが大好きでした。
いつだったか、お正月に天皇杯の決勝をたまたま見てからの大ファン。
素人目にも見ていても本当に楽しい、ワクワクするサッカーでした。
かつて、Jリーグが始まったばかり頃の強さは半端なくて、辛口で知られたサッカージャーナリスト、富樫洋一氏でさえ、当時世界最強リーグと言われていたイタリア・セリエAの中に入っても真ん中くらいまで行くんじゃないか、名古屋グランパスの監督を務めていた名将アーセン・ベンゲルには「我々は10年経っても追いつかない」と言わしめた強さ。

でも今回の試合では、そんなワクワクもなければ、当然そんな強さもない。
でもねぇ、ファンというのは、それでも昔の亡霊を引きずって応援してしまうものですねぇ。もう、あの時の華やかなヴェルディサッカーが戻ってくるはずもないって分かっていても、ヴェルディを応援している自分がいました。

だめだ、こりゃ。
好きでも何でもないクラブ同士の試合なら、単純に昇格争いの意地の張り合いを見てサッカーそのものを楽しめるのですが、今回は完全に当事者感覚になっている。
勝っても来年はいばらの道だよ。
もう少し下でしっかりと地力をつけた方が良いのではないかとさえ思ってしまったのに。

ハンドによるPKで先制点を与えてしまったが、最後の最後は、PKをもぎ取って勝ちましたね。正確には、引き分けなんだけれど、リーグ戦の成績上位ということで、ベルディの昇格決定。

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いちばんホッとしたのは、ハンドでPKを取られてしまったキャプテンの森田選手かな?
でも彼がどの選手より一番頑張っていたのは誰が見てもわかること。仮に負けてしまっていたとしても、誰も責められないよね。
そして、最後にPKを決めた選手もすごかったね。
もう後半も45分過ぎていたから、これを入れるか外すかで昇格できるかどうかほぼ決まってしまう場面。この最高にプレッシャーのかかる場面で、キーパーの手の届かない隅にしっかりと流し込んだのは、ものすごい度胸だなと思いました。

とりあえず、今日のところは、おめでとうございます!よかったね。

ヤフーニュースのコメントは、アンチですごいことになるのかなと心配していたら、案外と、ファンもアンチも含めておめでとうのコメントが多くてホッとしました。
もう強くはないヴェルディに対しての憐れみか?それともようやくJリーグの仲間として認めてもらえたのか?

もうヴェルディが気持ち悪いほどの強さに戻るとは考えにくいけれど、とりあえずは来期はJ1残留が目標となるのでしょう。
そのためには今の戦力では到底敵わない。
補強どころか、選手の半分くらいは入れ替えないときついのではないかな?できたら監督も替えるくらいの気持ちでやらないと、かなりきついのではないかと、そんな風に考えた昇格争いのプレーオフでした。

 

ヴェルディ、がんばれ!!!