自然栽培の野菜を食べてみたよ

最近はすっかり読書についての記事がご無沙汰になっています。
全く読んでいないわけではないので、書きたいと思う気持ちはあるのですが、どうしても文章として整理できない。
12月は歩きすぎて、脳で使う分のエネルギーも使ってしまったような気がします(-_-;)

で、12月に読んだ本ですけど、図書館で物色している時に手に取った内海聡医師の「不自然な食べ物はいらないーお金より命を未来に残すー」
内海医師には拒絶反応を起こす人もいるようですが、私はそこまで嫌っているわけでもありませんし、少し脳の中をみてみたいという好奇心もあります。

この本で書かれていた自然栽培の野菜に興味を持ちました。
無農薬ではなく、オーガニックでもなく、自然栽培。
もちろん無農薬ではあるのですが、肥料を与えることもなく、種を撒いたらあとは自然に任せて育つのを待つだけ、何もしないという栽培方法です。

オーガニックだとか、そういうことについては無頓着な私ですが、ときどきビオセボンを覘くと、オーガニック野菜が通常の野菜と変わらないくらいの値段で売っていることがあり、ときどき買って食べています。
トマトなどは味が濃くて、いろいろな味がしておいしいなと思いますが、やっぱり値段を見ると、普段はそこまでして買わなくても良いかな~と怯んでしまいます。

で、知ってしまった自然栽培。
身体に良いとか安全であるとか、そういうことよりも、これってどのくらいおいしいの?
と、食いしん坊の私の一番の興味はそこでした。
例えば、私はお魚なら、養殖物よりも天然物の方が絶対においしいと思っています。
養殖物は例えば脂ののりだとか、消費者にわかりやすいポイントを攻めてきます。
これはこれでおいしいのですが、どうしてもエサは画一的にならざるを得ない、
天然ものなら、食っているものの多様性があるので、いろいろな味がします。その分だけ味に深みが出ます。
野菜はお魚に例えるなら、ほぼ全てが養殖物と言えるのではないでしょうか?
もともと土壌が持っている養分の多様性はあっても、長年にわたり肥料や農薬を使用していると、その多様性は失われていくのではないかと。
自然栽培と言えども、完全に人の手が加えられていないということでもないので、完全に「天然もの」とは言えないかも知れないが、それでもかなり「天然もの」に近いとは言えるはず。そうなると……

食べてみたい...

食いしん坊の私としては、いろいろとうんちくをかましても、考えることはこれだけでした(笑)。
本の中で、自然栽培の野菜を扱っているお店として紹介されていた、ナチュラルハーモニーさんに行ってみました。

naturalharmony.co.jp

うちから歩いて3時間半くらいでしょうか。
初めは歩いて行く気満々でしたが(笑)、このところ少し(かなり)歩きすぎなので、やっぱり電車を使うことにしました。と言っても、乗り継いで行くのは交通費が嵩むので、半分くらいは歩いてきましたけど。
初めて横浜の市営地下鉄に乗りました。なんだかすごく窮屈な感じ。天井も低いし。
どういうわけか、車内はガラガラなのに、座らない人が多くて不思議でした。
という私も座りませんでしたけど(笑)。

やはりというかなんというか、いつもなら絶対に買わないお値段。
スーパーや直売所で売っている、普通に栽培されている野菜の2倍から3倍くらいです。
でもその時は、2000円までなら迷わず買おう、上限は3000円、そう決めていました。

で、買ったのがこちら。

あまりにも高いものははずして、買ったのは、リーフレタス、にんじん、さつまいも、じゃがいも、レモン、玉ねぎ、赤玉ねぎ、エノキ、大蔵大根。
これで2950円。テキトーにカゴに入れた割には、ギリギリのところで予算内におさまっていて、なんだか可笑しくなりました。

家に帰って、早速いただくことに。
野菜の味を堪能するなら、ただ焼いただけのグリルやサラダが良いな。
オーブンで200℃、20分で焼いてみました。
グリルもサラダも、味付は塩とオリーブオイルだけです。

みんな、めっちゃうまい。
味がとても濃いです。
特に大蔵大根のうまさには、私の細い目がまん丸になりました。
最後にほんのりと苦味を感じるのは、ミネラルが豊富ということなのかな?

いやいや、でもこのうまさは、自然栽培だからうまいということなのか?通常の野菜と比べなければ判断できないではないか?ましてやオリーブオイルにも苦味はあるし、大蔵大根で感じた苦味は、実はオイルの苦味かも知れない。

そこで翌日は、スーパーや直売所で買った野菜と食べ比べをしてみました。
オーブンで焼いて、味付は塩だけです。

右が通常の野菜。東京産の大蔵大根と川崎市で栽培されたにんじん、玉ねぎはスーパーで買ったものです。
左は自然栽培の野菜。大蔵大根、にんじん、玉ねぎの他に、エノキも焼いてみました。

まずは通常の野菜を食べてみました。
うまい。自然栽培でなくても、めっちゃうまいじゃん。
そして、自然栽培の野菜。
口に入れて、最初は通常の野菜と変わらないうまさ。
なんだ、自然栽培ってどうってことないじゃん、と思ってしまったのですが、しばらく噛み続けていると違いをだんだんと感じてきます。噛んでも噛んでも、味があふれ出てくるのです。
味は同じです。でも、その味が口いっぱいに広がってくる。
そうそう、大蔵大根に感じた苦味ですが、自然栽培の方だけに感じることができました。

そして食べ終わった時に感じた満足感がすごい。
ほんの少ししか食べていないのに、もうこれで十分といった満足感が得られます。
これって、栄養が詰まっている証なのか?

もしも値段相応分だけでも栄養が豊富なら、特に食が細い人には良いかも知れないですね。私はまだガンガン食べられるので、スーパーの安い野菜で十分なのかも知れません(笑)。

さすがに毎日食べるとなると、この値段は怯んでしまいます。
でも、時間とお金に余裕のある時は、この自然栽培の野菜、また食べてみたいな。

それにしても、野菜のグリルってうまいですね。
通常の野菜でもとてもうまい。
これを知っただけでも、今回はとても大きな収穫でした。