超濃厚豚汁で大根の偉大さを知る。

豚肩ロースの塊を茹でた時に出たゆで汁。
まさかこれを捨てるなんていう人はいないとは思うけれど、なかなか使い道がなくて。

豚の冷しゃぶサラダを作る時に、このゆで汁でしゃぶしゃぶ。
どんどん濃厚になっていく。

カレーにでも使おうかなと思っていたのですが、そのカレーを作り出してもんにょり。
何となく鶏もも肉で作ってました。
別に鶏肉のカレーのスープが豚肉のスープではいけないということでもないのですが、でもまたもや変なこだわりが生じてしまいました。
これは違うよなって。

冷蔵庫で保存していても、限界がある。
早く使ってしまわねばと思った時に、豚汁にしようと思いつきました。

もう日が経っているので、上に固まって浮いている脂は酸化している可能性がある。
これは取り除きました。
あとは特に変わったことのない作り方です。
そして特に変わったことのない豚汁が出来上がりました。
超濃厚ということを除いては。

ものすごい濃厚な豚汁なのですが、しつこさやくどさが全然ないのは、たぶん大根やキノコのお陰なんだろうな。

大根やキノコはとても強い酵素を持っています。
タンパク質、脂質を分解して、体内で吸収しやすいアミノ酸脂肪酸に変わっています。
生の大根やキノコとお肉を一緒にしておくと、加熱しても固くなりにくくなります。
最大限に活かそうと思ったら、大根おろしにお肉を入れて、常温でしばらく放置しておくと良いです。それだけでタンパク質が分解されてアミノ酸になり、お肉もやわらかくなります。

私ね、キノコはともかく、大根って他から味をもらって美味しくなるもので、大根そのものは何の役にも立たないものだと思っていたんです。
どんな料理でも、大根抜きでも成り立つんじゃないかって。
でもそれは間違いでした。

大根にこんな大きな役割があるなんて、最近になってようやく気がつきました。
大根さんよ、ごめんね。

ただし、おでんの大根は、下茹でしてから味を染み込ませるので、お鍋に他の具材と一緒になった時にはすでに酵素は死んでいます。
以前に下茹でしないでおでんに入れてみたこともあるんですけど、どうもおいしくなかったな。
これはこれからの研究テーマになりそうです。

どんな研究なんだろ?(笑)