読書の記録 2021/52週 12/20(月)~26(日)

 

 

本の記録 借りてきた本・買ってきた本

前週までに図書館で借りていた本

・よくわかる最新「脳」の基本としくみ 後藤和宏監修
・だいたいで楽しいフランス語入門 稲垣正久著
・これだけ!生化学 第2版 稲垣健司監修・生化学若い研究者の会著
・人新生の「資本論」 斉藤幸平著
糖質制限の大百科 江部康二監修

今週、図書館で借りてきた本

・半歩遅れの読書術Ⅰ私のとっておきの楽しみかた 日本経済新聞社
読みたい本はたくさんあるのになかなか進まないのはどうしたものかといつも思っているのですが、そんな時にふと目に着いた本です。他の人はどんなふうに本を読んでいるのか、とても気になります。

・自分を好きになる練習 矢作直樹著
図書館のお気に入りに入っていたので、予約して借りてみましたが、自分でもどういう経緯でお気に入りに入れたのかさっぱり憶えていないのです。
少し読んでみたら、なんだかお説教を聞いているみたいで、だんだん辛くなってきたので、すぐに返却しました。
今までは、借りた本は何とか少しでも読みたいと思っていたのですが、これは無理でした。

・文春ムック 文芸春秋オピニオン2021年の論点100
本屋で何か面白いものは無いか物色していた時に、東京慈恵会医科大学教授・近藤一博さんの「うつ病の原因はウイルスだった!」の本が目に留まりました。
私は、うつも吃音を含めた発達障害も、脳の働きが滞ることだと思っていますので、根本は同じようなものなのではないかと思っています。
自分の研究?について、なにか参考になることはないかなと思って、この考えを知りたいと思いました。
図書館で近藤一博さんの本を検索したのですが、残念ながらこのムック本しかありませんでした。
まだ全部読んでいませんが、うつとウイルスのことについても書いてあるようです。
他の筆者についても、今年の話題がいろいろと書いてあるようなので、興味津々です。面白そうなものだけでも読んでみたいと思います。

・ファーザークリスマス J.R.Rトールキン
・できない相談 森絵都
上記の2冊については、先日の記事に書きました。

tohost3250303.hatenablog.com

 

今週、買った本

・もういちどそばに エラ・フランシス・サンダース著
こちらの記事に書きました。

tohost3250303.hatenablog.com

発達障害は食事でよくなる 溝口徹著
以前に図書館で借りた本ですが、もう一度じっくりと読みたくて買ってしまいました。

読了

・100分de名著 カール・マルクス資本論』 斉藤幸平著

www.nhk-book.co.jp

・人新生の「資本論」 斉藤幸平著

shinsho.shueisha.co.jp

読書の記録

先週の読書の記録にも書いたとおり、「人新生の『資本論』」を読み始めて、これはマルクスの「資本論」をベースに書かれているのですが、マルクスがさっぱりわからない私は、まずはマルクスについて学ばなければと、「100分de名著 カール・マルクス資本論』」を読んだのでした。

tohost3250303.hatenablog.com

著者が同じということもあり、かなり重複した部分もあったと思います。「100分で...」の方は、かなりわかりやすくかみ砕いて説明しています。
「人新生の...」を読むのにかなり参考になりました。
しかし、「人新生の...」は著者がかなり熱く前のめりになって書いているような気がします。強く訴えたいのだとは思いますが、何度も同じことが繰り返されて書いてあったように感じました。もっとうまく構成できないものかなと思いました。何だか半分くらいの量の文章で収まりそうな気がします。

簡単にざっくりと言っていしまえば、地球温暖化をはじめとした環境問題、それを含めた様々な現代が抱える問題を少しでも良い方へと持って行くためには、まずは大資本を否定する。そして、人々は、自らの意思で、利益を目的としないコミュニティを作り、あらゆるものをその中で調達するようにする。自分たちが必要とするものだけを作り、外部から調達するにしても、必要なものだけを求めていくようになれば、過剰な生産もなくなり、その分、労働時間も減り、皆がゆとりをもって幸せに向かっていけるのではないか。これって、もしかして生協みたいなものなのかな?
あまりにもざっくりしすぎていますが、そういう内容です。

なかなか自分の考えがまとまらないのですが、本の内容が頭から完全に抜けないうちに、何とか書き留めておきたいと思います。

基本的にはこの本に書いてあったことについて、賛成です。こんな風にすれば解決するとまではいかないまでも、改善はされるでしょう。しかしながら、他人とのつながりを強くしていかなければならないとなると、私のようなものははじかれてしまいそうです。多くの人付き合いが苦手な人にとって、大資本との付き合いは、他人とのコミュニケーションを意識しなくても何とかなってしまいますので、とても気が楽なのではないかなと思っています。だって、アマゾンがなくなったら困っちゃう人、生きてゆけない人、いっぱいいるでしょう?(笑)

それに、大きなお金が集まらなければできないこともあっただろうし。
例えば筆者は、薬の開発にしても、大資本は儲かるものばかり作って、人類の危機に対して必要なものであっても儲からなければ開発しないのだと批判していますが、実際には薬の開発にはものすごい資金が必要です。どこかで儲けてお金を集めなければ、そんな薬の開発だってできやしない。

それにしても大資本が大きくなり過ぎたのは確かなこと。我々の等身大の生活と、大資本の活躍の場を線引きしたほうが良いとは思っています。

例えば、サッカーの話になりますが、ヨーロッパでスーパーリーグの話が出た時のこと。私は大資本によるサッカーと我々の等身大の生活の中にあるサッカーとを線引きするチャンスだと思ったのですよ。
ヨーロッパの超一流選手の年俸となると、日本円で何十億というレベルですからね。
ものすごいお金が動きます。
皆が皆、これを目指してしまうと、とんでもないことになる。
ちゃんと線引きして、大資本によるサッカーは限定的にしてしまった方が、多くのサッカー人にとっても良いことなのではないかと思っています。
例えば、ヨーロッパで一つ、アジアで一つ、北中南米で一つくらいあれば良いのではないのかな。

サッカーの話はちょっとずれているような気もしますが、大資本をなんでもかんでも否定するのはちょっとなぁと思うのです。
でも、資本主義というのは、資本を拡大するのが目的になっているのですから、何か環境に良いことをしたり、何か今の諸問題を解決するようなアクションが金儲けになるような仕組みを作ればよいような気もします。

一方で、GDPというのは、どれだけ国全体として金儲けができたかという指標ですよね。諸外国と比べてなかなかGDPが上がらない、経済成長が滞っている日本というのは、もしかしたら世界の最先端を走っているのかも知れません(笑)。
どうせ売れないのだから、余計なものは作らずに、その分労働時間を減らしてあげるというのもありかなと思ってみたりして。構造的に、余計なものを作って、過剰な生産を捌くためにたくさんのエネルギーを使っているなんでバカバカしい。
そこを少しシフトチェンジしてあげたら、案外良い方向に流れていくような気もします。
そうしたらきっと、日本では金儲けはできないと、あらゆる大資本が撤退するかもしれません。それも良いのではないかなと、無責任に考えています。その時は、「人新生の...」に書いてあるように、人々が自らの意思でコミュニティを作って、運営してゆくことも容易になっていくのではないでしょうか。

とは言え、問題は日本に限ったことではない訳でして。
日本から撤退したら、今度は別に金儲けができそうな国を探して、浸食し始める。
そこでまたたくさんの地球温暖化ガスが排出されてしまえば、日本の環境にも影響が出てくる。
やっぱり大資本は統合して整理し、活躍の場を限定的にするというのが良いのではないかなと思います。

なかなか考えを整理できないまま、だらだらと書き綴っていますが、なんだかこの本を読んでいたら、ジョン・レノンの「イマジン」みたいだなと思ってしまいました。


www.youtube.com

愛と平和

たくさんの人に愛されている歌。

でも、世界を見れば、平和の実現なんて「イマジン」できないです。

この歌を愛している人は、この歌の歌詞の意味がわかっているのかな?とふと疑問に思うことがあります。
だって、この歌の中で、ジョン・レノンは、国家も宗教も財産や資産も、全て否定しているんですよ。
このお題目の下で、自分が信じている宗教をあきらめ、自分が努力して築き上げた財産を差し出すことができるのかな。

「人新生の...」が提案している世界は、ジョン・レノンが描いていた世界によく似ているなと思いました。
「人新生の...」のあとがきで、著者は、3.5%の人立ち上がれば、世界を変えることができる、あなたもその3.5%の中に入ってみませんか、と訴えています。
覚悟を決めるのには時間が必要。でも、そんな猶予はもう無いことも分からないといけません。

私は「Love & Peace」のジョン・レノンよりも、ちっぽけな人間としてのジョン・レノンの方が好き。


www.youtube.com

 


www.youtube.com