読了 多様性の科学 マシュー・サイド著

新しい知識を得たというよりも、そりゃそうだよねって、漠然としていたことを整理できたという感じでしょうか。
面白かったです。

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なぜ組織の繁栄に多様性が必要なのか、様々な例を挙げて解説しています。
例えば集団知
例え優秀な人ばかりを集めても、その人たちの知的背景が同じならば、同じとまでもいかなくてもダブる部分が大きければ、結局、知の広がりは限定的なものになってしまう。
この本の一番最初にあげていた例です。
アメリカでおきた同時多発テロは、もしもCIAの職員が白人ばかりではなく、もっと多様性に富んでいれば、当時のアメリカで起きていた「異変」に気づいた人がいたかも知れず、未然に防げたかもしれない。

でも、私としては、その異変に気が付いていても、仮に間違っていてもかまわないから、それを指摘できる組織の雰囲気が無ければ意味がないのではないのかなぁ、と思って読み進めいていたら、やっぱりそこはちゃんと押さえていました。

前提として、心理的安全性は絶対に必要。

やっぱりそこなんですよね。

以前に読んだ、子供の教育に関しての本でも、やはり心理的安全性を訴えていました。

tohost3250303.hatenablog.com

やっぱり言いたいことも言えないこんな世の中はダメなのです。


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(こんな風に貼り付けると、私が反町隆史推しのように思われてしまうかも知れませんが、どちらかというと苦手な俳優さんです。この人が出ているというだけでチャンネルをかえます)

言いたいことを言えない集団というのは、どんどん腐っていきますね。
たまたまですが、ずいぶんタイムリーな読書になってしまったなと思うのは、やっぱりロシアのことでしょうか。○国や北○鮮なども似たようなものですね。

その独裁者が天才というわけでもないけど、一人の天才よりも、多様な知的背景を持つ人たちが集まった集団の方が、優れているというのです。
それならば、もしかしたら私のような役立たずの人間でも、その多様性の中の一つに入れてもらえれば、大きな力を支える一つの知となりえるのかも知れない。
そういう期待を持ってしまうわけです。

でも、ちょっと怪しい方向に話が進んでいきます。
大切なのはお互いに意見を交換できる社交性だというのです。
あ、ダメだこりゃ(笑)。
撃沈でした...。